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2. ニュージーランド 祖先の知恵と現代テクノロジーで教育イノベーション

2021.07.20

2014年〜2017年、ホクレアは世界18カ国150以上の港を訪れる、Mālama Honua(世界一周航海)へと出航した。「地球をいたわる」航海の中で、地球という島に住む人々に出会い、彼から学んだこと、彼らとのつながりを発信しています。ハワイを出港し、先祖伝来の海の路をたどってポリネシアへ。ここでは、アオテアロア(ニュージーランド)での航海の様子を紹介します。

2014年〜2017年、ホクレアは世界18カ国150以上の港を訪れる、Mālama Honua(世界一周航海)へと出航した。「地球をいたわる」航海の中で、地球という島に住む人々に出会い、彼から学んだこと、彼らとのつながりを発信しています。ハワイを出港し、先祖伝来の海の路をたどってポリネシアへ。ここでは、アオテアロア(ニュージーランド)での航海の様子を紹介します。

ホクレアとそのシスターカヌーであるヒキアナリアがアオテアロア(ニュージーランドのポリネシア語名)に辿り着くまで数ヶ月。待ちに待っていた「マナイアカラニ」と呼ばれる学校集団の生徒総勢2500人がオークランド近郊のポイントイングランドビーチにおいてを2隻のカヌーを迎えました。

「私たちは学期の始めから航海カヌーや航海術について学んできました。私たちの祖先が航海師であり、星を頼りに海を渡っていたということを学びました。カヌーの姿を生で見る体験は、それがただの物語ではなく、真実を学んでいることの確認になり、生徒達が自分自身とその文化に誇りを持つきっかけともなりました。」ポイントイングランドスクールのアンドレア・テレアさんが言います。

ハワイの教育リーダー達もまた、ヒキアナリアでの航海経験を通して感じることがあったようです。

ハワイ州教育省責任者キャシー・マタヨシ:「浜に近づいたとき、子どもたちの声を聞いて感銘を受けました。彼らの強さ、賢さ、美しさを感じ、自分の国や文化に誇りを持つ姿に感動しました。」

ハワイ大学システムのデイビッド・ラスナー:「素晴らしいとしか言えません。2日前にある方がここでの歓迎は特別な時間になるかもしれない、と言いました。ここで子どもたちや先生と時を過ごすことを本当に楽しみにしています。」

ポリネシア航海協会会長のナイノア・トンプソンは生徒達に伝えました。

「今日は君達から可能性 チャンス 創造性、そしてイノベーションを学びにきました。マナイアカラニ (天の釣り針) の伝説のように君たちは祖先の知恵と現代のテクノロジーをつないでくれた。君たちから学んだことを故郷に持って帰ります。」

儀式の後には教育リーダーたちがポイントイングランドスクールにて授業参観をし、マナイカラニスクールの取り組みについて現地の教育関係者たちと話し合いました。

マナイカラニは「天からの釣り針」と言う意味を持ちます。さそり座のポリネシア語名でもあり、「マウイの釣り針」とされ、マウイがこの星座を頼りにカヌーをアオテアロアへと導いたという伝説があります。ホクレアが星によって導かれるように、このマナイアカラニスクールも「マウイの釣り針」の物語を元に学校が作られました。マウイが持つイノベーションの能力を学習に活かせないかと工夫してきました。

マウイは古くからの叡智とカヌーや航海術というポリネシアの最高峰のテクノロジーを組み合わせていました。古代の知恵を新しいテクノロジーに適応させていくと素晴らしい機会と未来、そして本当に喜ばしい結果が待っています。壮大なスケールでかつ長きに効果のある結果です。」ポイントイングランドスクールのラスナー・バート校長は言います。

キャシー:「ハワイから来た先生方が感銘を受けて、ハワイに戻ったらここで学んだことを自分たちの教室でどのように活用しようかと考えている姿をみるととても嬉しくなります。」

教育関係者にとっても、マナイカラニの子どもたちにとっても、大変意味のある日になりました。

「皆がとてもよい体験をしたと感じました。皆がありがたいと感じ、ハッピーになりました。ハワイの人々が成し遂げたことに私たちは尊敬の念を抱いています。心からの感謝の気持ちをそれぞれが共有できたと感じています。」そうバート校長が締めくくりました。

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