トレーニング航海シリーズ① ホ…
トレーニング航海シリーズ① ホクレアとヒキアナリア、環太平洋航海に向けてトレーニング開始! 【5月12日(水)】
2022年~2026年に予定している環太平洋航海に向けて、準備が進んでいます。「ホクレア」と「ヒキアナリア」は、航海クルーの訓練とカヌーの性能を試すための3週間のトレーニング航海へ出航しました。トレーニング航海シリーズ1では、いままさに航海へと出航する様子をご紹介します。
2022年~2026年に予定している環太平洋航海に向けて、準備が進んでいます。「ホクレア」と「ヒキアナリア」は、航海クルーの訓練とカヌーの性能を試すための3週間のトレーニング航海へ出航しました。トレーニング航海シリーズ1では、いままさに航海へと出航する様子をご紹介します。
先祖伝来の海の路、ケアライカヒキ海峡へ
5月12日(水)、ホクレアとシスターカヌー・ヒキアナリアは、オアフ島サンドアイランドを出発しました。一行は、熱帯収束帯(ITCZ)と呼ばれる太平洋上の赤道から北緯5度付近に位置する海域へと向かいます。そこは、赤道付近無風帯といわれる場所でもあります。2022年に開始される環太平洋航海へ向けて航海クルーの訓練とカヌーの性能を試すための3週間のトレーニング航海です。この航海では主に伝統航海術と次世代リーダーシップの訓練を行うとともに、赤道付近無風帯の文化的、そして生態学的な深い意味合いを明らかにしていくことや、太平洋の島々に住む人々がお互いに手を取り合って、一刻も早く海洋保護を行う必要性があることを強く主張し、これまで同様、この航海も地球をいたわる知識を取り戻すことを目的にしています。
ポリネシア航海協会会長ナイノア・トンプソンは、「赤道付近無風帯は、北半球と南半球それぞれの海が混じりあってひとつになり、海と空が交差する場所です。海の惑星とも言える地球の中心にあり心臓のような役割をし、それはまるで地球が呼吸をしているかのように天気を生み出しています。常に静寂と大嵐が隣合わせの場所です。クルーが赤道付近無風帯に向かうということは、嵐や困難に立ち向かうことを意味しています。それは気候危機やパンデミックと同じことです。どのようにしてその困難な状況に対峙し、乗り越えていくかが、今回のトレーニングの重要ポイントになります。」と語ります。
今回の航海でクルー達は、伝統航海術、リーダーシップ、地球のシステム、文化的・科学的に重要なケアライカヒキ海峡についての学習をシェアしていきます。ケアライカヒキ海峡とは、先祖伝来の海の路で、ハワイ諸島とその先祖の故郷とされるタヒチと繋がっていると言い伝えられています。ホクレアとヒキアナリアは、聖地であるこの海域に謙虚に、そして静かに向かいます。