ハワイの伝統文化から学ぶ！サステイナブルなハワイにするための秘訣｜ POOLO HAWAII CAMP（２日目）

21世紀型のグローバル人材を育成し、新しい学びの場としてオンラインとオフラインの両軸でコミュニティを作るプログラム「POOLO（ポーロ）」のHAWAII CAMP２日目は、サステイナブルな視点で実施しているハワイ現地のNPO団体の活動に実際に一緒に参加しました。
一日目の様子はこちらからご覧いただけます。

2つのグループに分かれ、タロイモをすり潰したハワイの伝統食、ポイ＆ラウラウと、古代ハワイから継承され、守れ継がれてきたフィッシュポンド（養魚池）の復元作業体験をしました。

ハワイ伝統食「ポイ」＆「ラウラウ」作り体験

１.ポイ作り体験

日本人の食卓が米抜きで成り立たないように、古代ハワイの食生活もまた、ポイなしでは語れません。

タロイモはまず、イム(地中に掘った穴に石を敷きつめて造る釜土)で蒸し焼きにし、皮を除いたタロイモを木製のボード(パパ･クイアイ)にのせ、石製の打ち器(ポハク･クイアイ)で潰していきます。この段階の固めのペーストがパイアイ、さらに少しづつ水を混ぜながら伸ばしたものがポイです。

潰すスピードと力加減で全然味も異なるそうです。

体格のいいハワイアンの好物ということで、ポイを高カロリー食物と思ったら大間違い！ポイは時にスーパーフードとも呼ばれ、滋養豊かな一方、ごくヘルシーな食物でもあることが知られています。

たとえば脂肪分ゼロなのはもちろん、植物繊維やビタミン類、カルシウムが豊富で、意外にローカロリー。伝統的なハワイの食生活に立ち戻ることで薬を使わずに肥満や高血圧、高コレステロール、心臓病など現代病を克服しようという食事療法でも、ポイは大いに推奨されています。しかもグルテンをはじめいかなるアレルゲンも含まないので、ごく安全なベビーフードとしても知られているのです。

2. ラウラウ作り体験

伝統的なハワイの料理の一つ、ラウラウ。主食であるタロイモのポイに並び、伝統料理の一つです。
料理の名前となっている「ラウラウ」ですが、「ラウ」とは「葉」の意味で、ラウを2度重ねることで、葉の意味を強調しています。また、「ラウラウ」には「包む」という意味もあり、まさに料理の作り方そのものを表しています。

今回はマヒマヒというハワイでポピュラーな魚をティーリーフと呼ばれる、フラの衣装やレイ、お供え物を包む際などに使われ、魔除けの木としても家の庭に植えられる葉に包みます。
この葉はラウラウのみならず、魚に火を通す際にも魚を包むために使われ、調理道具としても大活躍してきた植物です。

フィッシュポンド（養魚池）の復元作業体験

一方その頃、もう1つのグループではハワイの伝統的な養殖方法であるフィッシュポンドの復元作業をNPO団体の「Paepae O He‘eia（パエパエ・オ・ヘエイア）」協力の下、体験しました。

フィッシュポンド（養魚池）は、海で生まれた小魚がフィッシュポンドに入ってきて、栄養を蓄え大きくなっていざ海に出ようとすると、その頃には身体が大きくなりすぎて、柵から出ることができずそのまま養殖されるという仕組みです。

元々400以上も存在していたハワイのフィッシュポンドが、いまでは10分の1ほどしか残っていません。これはハワイに移り住む人々の住居や商業施設のために埋め立てられたことが主な原因とのことで、これをSDGsを元にハワイ州が独自で掲げているAloha+CHALLENGEでも挙げられている「自然資源の管理」の観点としても復元をしていく取り組みに力を入れています。

池に入る前には安全を祈願して、ハワイの伝統的な儀式を行います。

岩をみんなで運んで海と池の間に壁を作ります。
海と池の間に作った柵の説明を受けて、かつてのハワイの人たちの知恵と努力を垣間見ることができました。

今回の伝統食作り体験も、フィッシュポンドの修復をサポートする体験も、どちらもハワイがこれまで大切に守ってきた伝統や文化を未来へ継承していくために大変重要な活動であり、POOLOの参加者が一丸となって皆で取り組むことで、ハワイとのつながりが一層深く、濃いものとなりました。

ハワイというリゾート観光地というイメージが強い場所でも、そこに根付く大切な文化や習慣があること。そしてそれを守っていくのは地元民だけでなく、訪れる訪問者も共に行っていくことの大切さを学びました。