ハワイでの学習素材:自然エネルギー

2021.12.23

ハワイでは、再生可能エネルギー、スマートグリッドの取り組みに注力

世界レベルで取り組みが進んでいる再生可能エネルギーですが、ハワイではその「未来の実験場」として注目されています。ハワイ州は、2045年までに消費電力の100%を再生可能エネルギーで賄うことを州法で定め、再生可能エネルギーの導入や普及に積極的に取り組んでいます。マウイ島では、安定した電力供給を目指す日米共同のスマートグリッドの実証事業が行われており、先端産業の現場視察を行うことができます。

写真は、ハワイ州立自然エネルギー研究所(NELHA)です。この研究所は、ハワイ州の科学とテクノロジーの発展、研究、開発をサポートしています。太陽光発電をはじめとするクリーン・エネルギー施設、海洋深層水を使ったアワビ養殖場など様々な分野の科学技術を見学できるツアーもあります。

2045年「100%再生可能エネルギー」の目標達成のために

ハワイ州は、2014 年7月、持続可能な社会の実現に向けて「アロハプラスチャレンジ」という6つの目標を定めました。これは、ハワイ版SDGsと言われています。
6つの目標の1つ「クリーンエネルギーへの転換」があります。

次の3つを具体的な目標として掲げており、進捗状況をウェブサイト上で公開しています。
①2030年までにエネルギー供給量の70%をクリーンエネルギーへ転換すること
②70%のうち40%を再生可能エネルギー、30%をエネルギー効率として転換すること
③2045年までに100%代替エネルギーで供給すること。

下記のウェブサイトでは、アロハプラスチャレンジの達成状況をダッシュボードで確認できます。この中で、再生可能な電力(Electricity: Renewable / Efficiency)がon trackとなっていますが、これは目標に向けて順調に進行していることを示します。一方、トランスポテーションでは、need improvementとなっていますがこちらは、目標達成に向けて、改善する必要があることを示しています。

ハワイ州立自然エネルギー研究所

ハワイ州立自然エネルギー研究所は、海洋科学における新開発の発信地として、また再生可能エネルギー資源を用いる代替エネルギー技術のパイオニア的存在として知られています。太陽の光や海洋深層水などの海水利用の研究が20年以上行われ、現在は太陽エネルギー、海洋水の利用、微細藻類の培養、マイクログリッド・ネットワークによる電力システム、水素の製造とその貯蔵、燃料電池、ハイブリッド車など広範囲にわたる研究開発が行われています。

「クリーンエネルギーへの転換」に向けた、NPO団体、アトラクション施設の取り組み

NPO団体によるセミナーやソーラーパネルを導入しているアトラクション施設に遊びながら学ぶことも可能です。

ブループラネット財団
ブループラネット財団は、気候変動の問題解決への取り組みとハワイ州の100%再生エネルギー化達成を促進する非営利団体です。ハワイ州が100%再生可能エネルギーへの転換を推進するために、エキスパートとして州議会や公益事業委員会で提唱を行ったり、世界的に有名な専門家を招集して、コミュニティへの教育に注力しています。 また、様々な教育プログラムを通じて、クリーンエネルギーや気候変動の研究分野における次世代リーダーの育成も行っています。

ウェット&ワイルド ・ハワイ
オアフ島西部にあるウェット&ワイルド・ハワイは、2020年アトラクション内に、太陽光発電システムによる持続可能なエネルギー技術を導入する計画を始め、2021年4月22日、新しい1.3 MWメガソーラーシステムを導入しています。太陽光発電システムは、駐車場の屋根の部分に設置し、屋根付き駐車場となっています。ウェット&ワイルド ・ハワイ は、ハワイ初の100%太陽光発電のアトラクション施設です。

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