レイデーの歴史とハワイのレイ文化について

2021.04.30

レイデーの歴史

5月1日のメイデー(May Day)は、労働者の日として世界各地で祭典が行われます。ヨーロッパでは古くから夏の訪れを祝う「5月祭」の日として知られています。アメリカでは、1886年5月1日に労働者が「8時間は仕事のため、8時間は休息のため、残りの8時間は好きなことのために」と訴えたストライキを行なったことで「労働者の日」として広まり、現在は国際連合によって国際デーと定められ、世界80カ国以上がメイデーを祝日にしています。

メイデーは、ハワイではレイ文化を祝う日として知られています。1920年代、ハワイでは、蒸気船がハワイの島々へ寄港していたその当時から、船から降りてくる旅行者を歓迎する証としてレイを贈っていました。ダウンタウンのホテルの桟橋や歩道に並ぶレイ販売者が増えたとき、詩人のドン・ブランディング氏が花のレイを祝う日を設けるべきだと考え、ハワイの新聞社「ホノルル・スター・ブルテン」(現:ホノルル・スター・アドバタイザー)のコラムニスト、グレース・タワー・ウォーレン氏と話し合いました。彼は1927年5月1日のメイデーにそれを提案したため「メイデーはレイデー」というフレーズが生まれました。

ハワイの人々はこのアイディアに賛同し、1928年に初めて公式なレイデーのイベントがダウンタウンにあるバンク・オブ・ハワイで開催されました。その時の様子をホノルル・スター・ブルテンは、次のようにレポートしました。「メイデーがハワイのレイデーに指定され、ホノルル中がレイで溢れています。祝賀会で興味深かったことは多くの女性が花を注文し、もしくは庭で咲いている花を使って自分でレイを作っていることでした。」その後、レイデーの規模が拡大したため、現在はクイーンカピオラニ公園で祝賀イベントが開催されるようになりました。

ハワイ文化に根付いたレイ

ハワイでは「ありがとう」「おめでとう」「ようこそ」「さよなら」など、様々な想いを込めて、レイを贈ります。レイはハワイの人々の愛情や友情、アロハを象徴するもので、その想いを伝えるもので、ハワイの人々の日常の暮らしに根付いたとても身近なものです。もしレイを贈られたら、断ったり、贈ってくれた相手の目の前で外したり、他の人にあげるのも失礼な行為とされています。

レイの豆知識

  • レイは使う花によって意味が異なります。
  • レイは自分の左上に花が向くように両肩から胸にゆったりと身につけます。
  • ハワイの人たちは、貰ったレイはドライフラワーにしたり、枯れてしまったレイは糸やリボンを外し、自然に戻します。
  • ハワイでは妊婦に輪になっているレイを贈らないことがマナーです。胎児がへその緒で首を絞められたりしたらいけないという配慮が込められています。そのため、オープンで輪になっていないレイを贈ります。
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