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【ハワイ島】海深914mから湧…

【ハワイ島】海深914mから湧き出る海洋深層水の製塩所ツアーを体験!お土産に最適な12種類の絶品ハワイアンソルトも

2022.06.14

ハワイ島の奥深さを知り、深淵さを覗き見ることができる、本当に深いツアーが「コナ・ソルト・ファーム」ツアーをご紹介

ハワイ島の奥深さを知り、深淵さを覗き見ることができる、本当に深いツアーが「コナ・ソルト・ファーム」ツアーをご紹介

近年ハワイのエコツーリズムは益々注目され、現地では生態系と土地を守りながら、いかにして観光を両立させるかが課題となっています。表面的だけではないハワイの奥深さをもっと知って体験できるツアーが多数開催されていますが、ハワイ島の奥深さを知り、深淵さを覗き見ることができる、本当に深いツアーが「コナ・ソルト・ファーム」をご紹介します。どれだけ深いかというと、914メートルあり、この深さの深海から海洋深層水を取水し、それを昔ながらの方法で天日乾燥させて塩を作っています。

コナ・ソルト・ファームは、NELHA(ハワイ州立自然エネルギー研究所)が管理するホストパーク(HOST Park:The Hawaii Ocean Science and Technology Park)内にあり、コナ空港から車で10分ほどのところに位置します。

ホストパークは、870エーカー(東京ドーム73個分)、そして海岸から2平方海里という広大な土地と海域にあり、こちらでは28もの企業が海洋技術研究の最先端の取水、ろ過、再生可能エネルギーの研究開発、さらには物販を行っています。

NELHAは1973年にオイル危機が起きた際、石油に依存しないエネルギーとインフラ整備を目的に、次の年にハワイ州政府が設立した期間で、世界初のOTEC(Ocean Thermal Energy Conservation)という、海水の表層と深層の温度差を利用して発電するシステムを開発、実証したところでもあります。そのNELHAが研究し続けている海洋深層水の研究実績は、なんと世界最長です。

コナ・ソルト・ファームとは?

コナ・ソルト・ファームは2000年に設立されました。ハワイ島のコナがどうしてこれほどまでに海洋資源利用に力を入れているのか、その理由はこの恵まれた地形にあります。通常緩やかに深くなっていく海深とは真逆で、コナ沖の海域は海岸からの水深が急激に深くなる地形になっています。そのため通常より短いパイプを最大限に深いところまで繋ぐことができ、世界でも類を見ない高い費用対効果が見込めます。

そしてその最深海底3000 フィート(約914m)に到達するパイプ全長は、9000フィート(約2.7km)、パイプの直径は55インチ(140cm)と、大変巨大なもので、その深さから海洋深層水を汲み上げ、毎分約5.6万リットルの深層水を安定供給しています。

そもそも海洋深層水ができる仕組みとしては、グリーンランドなどの北極付近では、海水が強風と低温により0度近くに冷やされ表面で氷となります。それにより塩分濃度の高くなった重い海水は、海の底深くと次第に沈んでいき、深海1000メートルまで辿り着きます。水深200mよりも深い水深帯を深海と呼びますが、植物プランクトンが太陽光で光合成できる限界が水深200mだから。1000メートルでは一般に中層と呼ばれる深海ですが、なんと地球上の海全体のうち、約95%が深海。地球の半分以上が深海であり、ほとんど解明されていない未知の領域なのです。

このコナ・ソルト・ファームでは、その海洋深層水をフィルターで濾過した後約30日もの間、燦々と照りつけるハワイの太陽のもと、自然蒸発させて塩を採取しています。

コナ・シーソルト・ファームの取り組み

900〜2000年かけてグリーンランド沖から5万キロもの距離をゆっくりと移動しながらハワイ島まで辿り着いた最高純度の海洋深層水。その環境汚染の影響を受けていない太古の深海から採取したコナ・シーソルトは、マグネシウム、カルシウム、カリウム、亜鉛、鉄、リンを豊富に含み、通常の塩より33%も塩分が少ないという、まさにハワイ島の恵みをぎゅぎゅっと凝縮したヘルスコンシャスな塩で、SDGs目標14である”海の豊かさを守ろう”を、着実に邁進しているファームです。

その目標における『海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う』というターゲットに重きを置いており、孤島であるハワイ島のレジリエンスを最重要視しています。

コナ・ソルト・ファームでのファームツアー

コナ・ソルト・ファームでのファームツアーは、海洋及び沿岸の生態系、そして海洋深層水の成り立ちを聞きながら、日本語が英語化した(NIGARI) ニガリを入れた水を試飲しながら開始します。ファーム内を案内してもらいながら、海塩やマグネシウム、ミネラル、このNELHA内で作られているハワイ島産のアスタキチンサンという成分について学びます。このアスタキチンサンは、なんとビタミンCの約6000倍、コエンザイムQ10の約800倍、ビタミンEの約1000倍という優れた抗酸化力をもっています。

45分のツアーでは、ファームの中にある塩田を見学しながら、太陽熱蒸発システムのテントで徐々に海水が結晶化している様子を眺めることができます。914メートルもの海底から放出されている海洋深層水も実際に目で見て手で触れることもできますし、塩が結晶化している最中にできたマグネシウムたっぷりのNIGARIも味見することができます。

ちなみに海水中の塩分はたった3%。そのため大量の海洋深層水を塩田に放出し、4週間もの長い時間をかけて太陽の力だけで塩とNIGARIを作り出すという工程は、ハワイ島ならではの広い土地と乾燥した風土が不可欠なのです。

こうしたハワイの地形、風土、文化や環境問題を学べて、実際に天然塩の生成過程が見学でき、試食もできるファームツアーの参加料金は、ひとり$25、14歳以下は$15で、午前10時スタート、正午スタート、サンセットタイムのツアーの3種から選べます。参加申し込みはオンラインで受け付けています。

ツアー詳細:https://www.seasaltsofhawaii.com/pages/kona-salt-farm-tours

コナ・シーソルト・ファームでは、ハワイ島の豊かな恵みを享受できる天然塩を使用した、スパイスやバスソルトなどを販売しています。こちらの売り上げの1%は、パパハナウモクアケア海洋ゴミ事業計画(Papahānaumokuākea Marine Debris Project)というNPOに寄付されており、野生動物や絶滅危惧種の保護に充てられています。海洋保護区の一つであるパパハナウモクアケアは、1987年のハワイ火山国立公園(ハワイ島)に次いで、2010年にハワイで2番目の世界遺産として登録されています。

パパハナウモクアケアは、『ハワイ先住民が死後に魂が戻る生命のふるさとと信じていた場所であり、ニホアとマクマナマナという2つの島には、ハワイ先住民の定住地跡も残されています。

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