ハワイアン・バードの宝庫、サーストン溶岩トンネル

2014.01.21

ハワイは太平洋のど真ん中。しかも海底火山が隆起してできた島々のため、大陸との接触が全くなく、大型の動物がいませんでした。4世紀か5世紀頃といわれる最初のポリネシア人の移住まで、この島々は、鳥と昆虫たちだけが住むという、とてもユニークな生態系を持つ場所だったのです。

これらハワイの固有の鳥にハニークリーパーがいます。これは元々一種類の鳥だったのが、住む環境やえさに応じて進化をとげ、50種あまりの違う鳥になったといわれています。これも天敵や強豪相手がいないために起こったことでした。

人間が移住して以来、ハワイには外来の動植物がたくさん持ち込まれます。繁殖力旺盛なこれら外来種によって、ハニークリーパーたちは次第に住む場所を追われ、病気に見回れ、次第にその姿を減らしていきました。今では ハニークリーパーは半分以上が絶滅し、残っている14種が絶滅危惧種に数えられています。

この貴重なハワイアン・バードのうち数種の姿を見ることができるのがボルケーノ・ナショナルパーク。特にサーストン溶岩トンネルの周囲の森は、車を駐車してすぐの 遊歩道の周囲でたくさんの鳥たちを見かけることができます。

ハニークリーパーはスズメぐらいのサイズで機敏に飛び回るため、目が慣れないうちは見つけづらいかもしれません。でも鳴き声のする方を静かに観察していれば、すぐに見つけられるようになります。国立公園を訪れたら、ぜひハワイアンバード独特の澄んだ鳴き声に耳を傾けて、バードウォッチングを楽しんでみてください。

※写真はボルケーノ国立公園内で見かけたハニークリーパーの一種アパパネ

サーストン溶岩トンネル

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