カウプレフの伝説

2015.11.17

コナ空港からハイウェイ19号線を北に走って10分ほど、今はフォーシーズンズ・ホテルがあるファラライ・リゾートの周辺は、元々の地名をカウプレフといいます。

この地名は、古くから伝わる伝説によってつけられました。カウプレフは、焼いたブレッド・フルーツ(パンの実)という意味のハワイ語(カ・ウルプレフKa ʻulupulehu)が省略されたものと言われています。

元々カウプレフの辺りは、汽水の養魚池がある漁村でした。ある時、老いた女性が、フアラライ山の頂から旅をして村に辿りつきます。老女は空腹のため、池の魚をわけてもらえないかと村人に頼むのですが、村の守衛の男はそれを断り、老女を追い払ってしまいました。その事の次第を一部始終見ていたのがカプラウという漁師。カプラウは老女に歩み寄り、自分が釣ったばかりの魚を分け与えます。すると老女は感謝の言葉とともに、その夜のうちに自分の家の塀に印をつけておくようにと謎のお告げを残して立ち去りました。    

さらに旅を続けた老女は、ふたりの若い女性がブレッドフルーツを調理しているところに出会います。そのうちのひとりはライという神のためにブレッドフルーツを焼き、もうひとりのパーヒナヒナは火山の女神ペレのためにこの実を料理していました。パーヒナヒナの方は、老女に料理したブレッドフルーツを分けることにしました。すると老女はまたしても、印を家につけておくようにとパーヒナヒナに告げたのです。

その夜、フアラライ山の彼方に赤く火が灯ります。最初、それはぽつりと小さな、誰かのキャンプファイヤーのような点でした。が、明かりしだいに大きく近づいてきます。それは溶岩流でした。溶岩流はたちまち村まで到達し、すべての家や畑、養魚池をも呑み込んでしまいました。その時はじめて村人たちは、あの追い払った老女は女神ペレだったと気がついたのです。でも時はすでに遅し。溶岩はすべてを覆い尽くし、後に残ったのは、塀に印のついた家、あの老女にやさしかったカプラウとパーヒナヒナの家だけだったのです。

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