「ラウハラ編みは、私の生き方そのもの」
ミシェル・ゼーン・ファリディさん(ラウハラアーティスト/クム)
ハワイの伝統工芸であるラウハラ編み。ハワイ固有種のラウの葉を編む(=ラウ)ことからラウハラと呼ばれ、帽子や鞄、敷物、アクセサリーといった日用品から装飾品まで、さまざまなものが作られます。ハワイ島ヒロでセレクトショップ「ハナ・ホウ」を経営するミシェル・ゼーン・ファリディさんは、そんなラウハラ編みのクム(師範)として、長年にわたりラウハラとともに人生を歩んできました。
「私にとってラウハラは生き方であり、生涯にわたって果たすべきクレアナ(責任)です」と話すミシェルさん。この世界では“正しく完璧にするか、そうではないか”のどちらかであり、正しく完璧にしなければ、信用を失い、お世話になったクムに顔向けできなくなる厳しい世界なんだそう。同時にその厳しさによって、伝統が守られてきたとも言います。
ミシェルさんが作る作品にはロゴやサインはありません。なぜならラウハラ編みには人それぞれにスタイルがあり、編み方を見れば、誰が編んだものなのかがわかるからだそう。それも“正しく完璧”にする表れと言えそうです。
ミシェルさんのラウハラとの出合いはおよそ30年前まで遡ります。十代のころからヴィンテージの帽子や鞄が好きで、修繕が必要なものは見様見真似で行っていたそうです。当時こそ自分がラウハラ編みを学ぶとは思っていなかったものの、初めて手ほどきを受けた時、心の底から好きだと思えたそうです。ラウハラ編みは編む以前の下準備に多くの時間と労力がかかります。葉を洗い、余分な棘などを取り除き、幅を揃えて、なめしていくのに数年を要することも。そういった一見地味で根気のいる作業も、ミシェルさんにとっては楽しみだと笑います。
幸運なことに、多くのクムから学ぶことができたというミシェルさん。教えてくれたクムへの感謝と責任を果たし、その愛と知識を次世代に伝えていくことがラウハラなのだそう。
「ラウハラは単なる工芸品ではありません。私達の生き方を写しているんです」
ハナ・ホウ
Hana Hou
160 Kamehameha Ave., Hilo
☎808-935-4555
営業:10:00~16:00
休み:日曜
ウェブサイト:https://www.hanahouhilo.com/
写真/依田裕章
文/ハワイスタイル
