THINGS@Maui Nui #2 Whale

2015.02.07

マウイ島の冬のお客さまの大きさは格別。12月ごろになるとアラスカから続々と到着するクジラたちです。英語でHumpback Whale、Humpはコブ、Backは背中、背中にコブのようなものがあるクジラなのでそのように呼ばれているそうです。日本語ではザトウクジラ、背中にもっこりとした丸みがあるのが、琵琶を背負う座頭法師の姿に似ていることから名前がつきました。

ハワイ語ではコホラー、娘が幼稚園に行きはじめた頃、気に入って歌っていたのが「コホラー、ヌイ(大きなクジラ)、コホラー、ロア(長いクジラ)、コホラー、キノ、モーモナ(太った体のクジラ)、コホラー、プハプハ(大きな潮吹きをするクジラ)、カ、ヒウ、カーペク、エー(しっぽで水を飛び散らせて)、コホラー、アウ、アナ、イ、カ、モアナ、エー(クジラが海のなかにもぐっていくよ!)」という歌。クジラになったつもりで踊ってくれたのですが、かなり分かりやすい歌なので私もすぐに覚えてしまいました。

ハワイのなかでもマウイ島周辺の浅めのアウアウ海峡で出産をする1月ごろからは、なんと赤ちゃんクジラも見られます。赤ちゃんクジラをお腹の下で母乳を与え、赤ちゃんクジラに息をさせるために背中で押し上げたりするお母さんクジラは、外敵のいない、赤ちゃんクジラに適した温かい海水のなかで安心していることでしょう。

生まれたときには3メートル程度の赤ちゃんクジラに、一日200〜500リットルほどの母乳を与え、赤ちゃんクジラが15メートルくらいの子クジラになり、大海を泳ぎきれるようになるまでの約4〜5ヶ月間に、お母さんクジラはハワイにやってきたときの体重の3分の1が減ってしまうと聞くと、母乳で子育てをした私にとって、身につまされる思いがします。

クジラは一年置き程度に出産が可能なので、毎年出産をしているわけではないにしても、マウイ島の海に里帰り出産をするクジラを温かい目で見守ってしまうのは私だけではないはずです。

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