鳥のさえずり、波の音、吹き抜けるそよ風‥‥清々しくてとっても気持ち良いハワイの朝。普段は朝寝坊でもハワイに来ると自然と早起きになる、という旅人も少なくないはず。
そこで、朝から海に潜って1日をスタートするほどの朝活派で知られるハワイ在住撮影コーディネーター Maya さんが、オアフ島の朝活をエリア別にご紹介。「早起きは三文の徳」のことわざどおり、ハワイで早起きするとより楽しめるポイントが満載です!
【ワイキキ編】
まずはワイキキの海へ
ハワイ滞在中、眺めること、散歩をすることはあっても意外とじっくりと入ったことがないかも!というのがワイキキビーチ。オーシャンビューの部屋に泊まり、毎日ラナイから海を見ることで満足していませんか?朝の散歩、夕方のサンセット時間のビーチタイムで癒されるだけで心洗われる、もちろんどちらも非日常で素晴らしい時間の過ごし方。
ですが、もう一歩踏み込んで朝のワイキキビーチを満喫してほしい。ハレクラニの前にあるカヴェへヴェへは、古代ハワイアンたちが病を治し、精神を癒していたところ。インタビューをしたことがあるカフによると、ネガティブな感情を洗い流し邪気を取り去ってくれるから、この海に浸かったあとは、後ろを振り返らずに、ここを立ち去るといいのだそう。つい写真を撮るために振り返ってたーという方、次回は振り返らずに。そして、カフによると早朝の海には精霊が宿るといいます。だから、朝が断然おすすめ。ビーチで寝転がっているハワイアンモンクシールに出会えたり、海亀と水中で遭遇したりもできる自然豊かなワイキキビーチ。海亀は3メートル、ハワイアンモンクシールは15メートルの距離を保つことが法律で決まっています。優しく見守ってくださいね。
ワイキキ随一の上がる!スーパー
ワイキキのちょうど真ん中あたりに位置するワイキキマーケット。久しぶりにハワイにきた友人は「フードパントリーの跡地でしょーわかるわかるー」と意気揚々と出かけて行きましたが、あまりの変貌ぶりと2階と思わなかったと連絡がきました。1階にはピコというレストランがあり、2階にスーパーがあります。
決して大きくはないのですが、セレクトが秀逸。入り口すぐ近くにテイクアウトのポケ、プレートランチ、マラサダなどが並び、フルーツコーナーにはパック詰めのカットフルーツ、奥へ進むと、お酒のコーナーにはハワイアンクラフトビールや、ワイン、レジ近辺にはメイドインハワイのお土産がコーヒー、チョコレート、クッキーとおいしくておしゃれでツボを押さえたチョイスで一気にハワイ気分があがる店。短い滞在期間ではお土産選びに早々時間も取られない。あらゆるメイドインハワイが一挙に集まっていると本当に助かります。朝は6時から営業で定休日もなし。ネイバーアイランドのメイドインハワイ物も取り扱いが多く頼もしい。
https://www.waikikimarkethawaii.com
朝からステーキを格安で!
朝からステーキを食べる人がアメリカにはけっこういます。だからダイナーに行くと必ず朝食メニューに並んでいるし、朝とは言わずともビジネスブランチでステーキを食べるイケイケサラリーマンもいたりします。
ハワイの朝だとパンケーキやアサイーボウルが定番ですが、朝海にも入ったし、ワイキキ散策もしたし、たまには朝ステーキも時には気分が変わっていいものです。しかもこのお店は絶景。ワイキキビーチを眺めながら、約170gの肉が入ったステーキプレートが$12.85で食べられる。鉄板でジュージュー焼く香りが朝の10:30から立ち込め、吸い寄せられるようにオーダーするワイキキビーチボーイズが行列を成す隠れた名店。ハワイに来たら食べたいものの真っ先にランクインするステーキ。高級店以外にもこういう切り札を持っておくとワイキキがさらに楽しくなりますよ。
ワイキキの情報はこちら。
【マノア編】
日本の四季とは違いますが、ハワイにもそれなりに季節感はあります。夏の今は日が長く、日の出は6時頃で日の入りは7時過ぎ。滞在中、朝から晩までめいっぱい時間を有意義に使って、満足のいくハワイ旅にしてほしい。円安なんて吹き飛ばせー。今回は私が暮らすマノアの朝活を散策。住んでいるだけに愛着もあり、たくさんおすすめしたいところから厳選してご紹介します。夏の間限定で楽しむスポットもありますから要チェックしてくださいね。
期間限定!6月から10月までの秘密のお楽しみ
オバマ元大統領が通っていたことでも知られるハワイ随一の進学校プナホウ・スクールをご存知ですか?マノアの入り口にあり、広い敷地に立派な校舎や庭、オシポフ建築の教会もあったりととてもアカデミックな有名校です。
学校を取り囲む生垣にはサボテンのような葉がたくさん伸びていて、6月から10月の間の毎月2−3日ほど、大輪の白い花が咲きます。それはまさに乱れ咲くかのごとく、夜に一斉に花を咲かせ日が登る頃には萎んでいく。これはセレウスといって夜開花の一種で、ドラゴンフルーツの花。ハワイではピタヤボウルにもなっている濃いピンクの実をつけます。月下美人にも似ていますが、匂いはそこまでない。それでも大きな花は美しく、ずらりと咲く様子は圧巻。夜はもちろんですが、朝の9時くらいまできれいに花開いて咲いているので、満開の時には地元の人の朝散歩が多くなる。
知っているとできる楽しみ!そして期間限定というスペシャル感!満月近辺の夜の気温が高くなる日が開花率が高いそう。カレンダーをチェックしてこの時期にハワイにいる、という方、ぜひ見学に行ってみてくださいね。
超有名コーヒー店ではフードメニューのあれをマストオーダーして
コーヒー好き、ハワイ好きにはすっかり有名となった「モーニンググラスコーヒー」。のんびりとした空気感の中、朝のコーヒーを味わうにはもっともハワイらしい場所かもしれません。とはいえ人気店!地元の人、観光客とたくさん訪れるので、行列必至。コロナ以降、店内の席数も減っているので、タイミングを見計らっていかないと。平日早朝オープンの7時はテイクアウトの人が多いので座って楽しみたい旅行客には狙い目です。
まずは注文をしてから席取りがこの店のマイルール。1杯ずつ丁寧に淹れるその日のコーヒーもおいしいですが、アイスラテもおすすめ。そして、ぜひオーダーしてほしいのが「マック&チーズパンケーキ」。マカロニチーズ入りのパンケーキなんて、どういうこと!?と思うなかれ。甘じょっぱ味にカリカリと焼いたチーズがもう禁断の味。ベーコンを追加でトッピングすれば完璧です。
https://www.morningglasscoffee.com
角を曲がればそこにはかわいいショコラティエ
「モーニンググラスコーヒー」までは多くの日本人観光客が訪れるのに、その先にある「チョコレア」を知らない人はとても多い。ここはぜひ知ってほしいところです。
ハワイアンチョコレートとヨーロッパのチョコレートをブレンドして作るトリュフ、マカダミアナッツチョコなどこだわりのチョコレートショップ。マノア住民のよそゆきギフトの店でもあります。高級チョコレートを特別な人へのお土産にするもよし。袋入りのドライフルーツチョコレートをばらまきにするもよし。オーナーさんはハワイのチョコレートをより多くの人にいろんな形で食べてほしいと願う人なのでアイデアいっぱいの商品が並びます。見ているだけでも楽しい!
https://www.chocolea.com
マノアに新スポットが登場!
マノアマーケットプレイスにはセーフウェイやロングスドラッグスなどがあり、ここでスーパーチェックも可能。ですが、実はとてもおいしいスコーンを売る「Fendu Boulangerie」があったり、キッチン雑貨の店「Uncle Paul’s Corner Store」、そしてパンキーアロハのかわいい壁画も登場。新たなインスタスポット出現です。ぜひこちらもあわせて行ってみてくださいね。
https://fenduboulangerie.net
【カイムキ編】
朝の時間を有意義に過ごす
休暇中くらいのんびりと朝寝をする日があってもいい。けれど、せっかくこの環境に身を置くならば、気持ちの良いハワイの朝の恩恵を存分に享受して、ここに暮らす人々のように過ごしてみる、というのはどうだろう。
旅の延長にはその街の息づかいや、生活の匂いがあって、ハワイに来た!ハワイにいる!という実感に小さな感動すら覚えることもある。短い滞在であればなおさら。朝7時から10時までの3時間にたくさんのことができる、そんなテーマでいくつかの街を歩いてみたいと思います。
最新カフェでまったり
朝7時のオープンを目指して向かったその先は「Nola Cafe」。カイムキローカルたちはカフェが大好き。席数も多く、ハーフオープンエアだから朝の光が差し込み、風は吹き抜け過ごしやすいったらない。
オーナーのRowlinsonさんは、ホノルルコーヒー、カイコーヒーとハワイの有名コーヒー会社でコーヒー教育、バリスタ育成、焙煎指導などをしてきたコーヒーマスター。20年以上もの間ハワイのコーヒー業界で培った経験を、自らの手で淹れる一杯のコーヒーにしてくれる。こんな贅沢が朝の時間を盛り上げる。
カフェはたくさんあるカイムキですが、朝ごはんを食べられる店は案外少ない。オーナー奥様の出身地であるニューオリンズの名物ベニエや、ニューオリンズ風の朝食を提供して、他店との差別化もいい感じ。店名の「ノラ」とはニューオリンズの愛称でもあります。
https://www.nolacafehnl.com
DIY夫も大喜びのスポット!
カフェのお向かいにある広い駐車場にはいつもピックアップトラックがたくさん。ここは「City Mill」といって、プロから日曜大工の人まで多くのローカルが通うホームセンター。観光客には関係ないわ、なんて思わないで一度中を覗いてほしい。種苗、ネジや釘などの小物、照明器具、木材、水道管などなど、家にまつわるあらゆるものが販売されている。
家の改装を考えている人、その途中の人、ほんの少しハワイを自宅に持って帰るということも叶います。大中小とあるフックやら、カラフルなケーブルタイやら、シンプルな素敵さと機能性は100均では探せないはず。ハワイで手持ち無沙汰になっている旦那様もきっと楽しいスポットになること請け合いです。
天国へ続く道はカイムキにあり
カイムキは坂の町。町の中央を走るワイアラエ通りは東西に走る大きな坂道でその両側にカフェやレストラン、ショップなどがあり、地元の人、観光客の人が訪れます。ワイアラエ通りの坂の上近くにある「Wilhelmina Rise (ウイルミナ・ライズ)」という場所をご存知ですか?
撮影などではよく使う道ですが、最近では「天国へ続く道」として密かに観光客の方々にも人気となっているインスタスポット。長い坂道が天国へ駆け上がるかのように続く。ただの坂道も青い空、緑の山を背景に絵になるハワイ。坂道メインならば下からの景色が圧巻。上からの景色は海をバックにダイヤモンドヘッド全景が見える。朝の時間は海も真っ青でなんとも美しい。
早起きして朝の時間を使って散策するカイムキの町。いつもと違う印象になるのでは?

【ノースショア編】
ハワイローカルはホノルルをタウン、ノースショアをカントリーと呼びます。その距離車でたったの1時間ですが、タウンとカントリーではライフスタイルや空気感が全く違う。今回はサーフカルチャーとハワイアンカルチャーそしてカントリーライフがいい塩梅でミックスされたノースショアの魅力ある街並みの穴場的朝の過ごし方をご紹介します。
早起きして宝物探し
ノースショア観光のメッカ、ハレイワより少し先にある田舎町ワイアルア。昔はサトウキビプランテーションで栄えた場所でその名残の工場跡がある。敷地は広大で、現在はソープファクトリーや、お土産物を売るお店、サーフショップなどがあり、そこまでは観光バスなども時折訪れているのを見ますが、私のおすすめはさらにその奥の穴場!
毎週金曜、土曜の2日間のみ営業するヴィンテージショップ「バックインザデーハワイ」。レジェンドシェイパーJCを旦那様に持つ多趣味で目利きで、面倒見のいいノースショアのお姉ちゃん的存在のEtsukoさんが営む小さなヴィンテージショップには、おそらく過去100年分くらいのハワイが詰まっている。ムームー、アロハシャツ、ハワイアン雑貨、ハワイの本、ラウハラハットなどなど。
大きく息を吸い込んでお腹と背中をくっつけながら所狭しと置かれたヴィンテージグッズに囲まれた店内を掘りだすように探すのがなにより楽しいお店。しかも不定期で月一度か2度、土曜日に店前でやっているノースショアローカルが集うヤードセールというのもある。ハワイでは毎週土曜日にいたるとこで、家の不用品を売ったり、引越しのために物を手放したりするためのガレージセールやヤードセールがあるのですが、いろいろなものがでてくるし、エコだし、とても興味深い。プライバシーにとてもうるさいアメリカなのに、こういうところはかなり無防備。クレッグスリストなどに告知して誰でも来ていいっていうのだからこの国は本当に極端だよな〜と思う。ただ観光客にとってヤードセールの告知を探して個人宅を訪れるのは少々ハードルが高い。
でもハワイのヤードセール気になる!という人は多いはず。その夢ここで叶います。
この日はEtsukoさんの友人が5名ほど出店していて、思い思いのものを売っていた。不要となったキッチン類や、衣類に加え、ノースの貝殻で作ったお手製のマグネットや、ヴィンテージグッズ、花や野菜にハーブなど。なんでもありのヤードセール。ご近所さんらしき人たちも訪れていたりとてもいい雰囲気。私はノースに別荘を持つBevery Fettingのサイン入りプリントアート$20と、リトルプルメリアファームのかわいいブーケ$6を購入しました。
https://www.backinthedayhi.com
ワイアルアのゆるゆるファーマーズマーケット
ワイアルアファーマーズマーケットの開催は毎週土曜日朝8:30から昼の1時まで。バックインザデーハワイのさらに右奥の広場でゆるっと開催しています。
出店しているのは10−15店舗ほどで、新鮮な野菜、花、フルーツなどはノースショアで収穫されるものが多いのがここの特徴。アートやアイランドジュエリー、カーディフューザーなどお土産になりそうな雑貨もあります。手作り感満載でいい。
いまでこそKCCやカカアコはメガファーマーズマーケットに成長していますが、20年ほど前のKCCはこのくらいの規模感で、お店の人に野菜の調理方法を聞いたり、近所の人が世間話をしに来たりするような雰囲気でした。あの頃のファーマーズマーケットにタイムスリップしたような雰囲気が好き。ここでは並んだり、座れる場所を探して苦労するようなことは皆無。ノースの朝の空気をいっぱいにすってゆるりと楽しめます。
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ワイアルアベーカリー
ショップ名はワイアルアとついていますが、場所はハレイワの街中。ちょうど真ん中あたりに位置するマラママーケットの隣にあります。
自家製パンに野菜たっぷりのサンドイッチが、朝からしっかり食べてもあっさりとお腹におさまる。ヘルシーなライフスタイルのサーファーや、ノースショアガールたち御用達のお店。ワイアルアに農園を持っていて、季節によって農園で採れるマンゴーやードラゴンフルーツのスムージーに加え、ノニショットも飲める貴重なお店でもあります。新鮮なのノニを試せるなんて、オアフ内でもここくらいかも!
おすすめはマッシュしたアボカドサンド。ベジメニューも豊富ですよ。
ノースショアの情報はこちら。
執筆:工藤まや インスタグラム:mayahawaii
本稿は、2024年に旧allhawaiiに掲載された記事を編集して再掲載したものです。