2023年NEXTトレンドのハワイ絶品グルメ!セビーチェ3選を一挙公開

2022.12.31

垂涎必至のハワイアングルメ

Hauoli Makahiki Hou(ハウオリ マカヒキ ホウ)!!
こちらハワイ語のハウオリ マカヒキホウを直訳すると「Hauoli」=ハッピー、「Makahiki」=年、「Hou」=新、となり、あけましておめでとうございますの意味になります。 ということで2023年も明けました! そこで今年のNEXTトレンド!?なハワイグルメをご紹介したいと思います。

ハワイグルメと一口に言っても、ハワイの食文化にはたくさんの食文化が溶け込んでいます。ハワイには有名なマラサダ(揚げパン)のお店が多数ありますが、これはプランテーション時代にポルトガル移民がハワイに伝えたお菓子ですし、サイミン(ヌードルスープ)は、日本や中国、フィリピンの移民たちが、ラーメンや焼きそば、パンシットなど故郷の味を懐かしみ発展させた麺料理です。ハワイに来るまで知らなかったという人も多いローカルフードのサイミンですが、ハワイにあるマクドナルドのメニューにも頻繁に見かけるほど市民権を得ています。

移民がもたらしハワイの土地に合うようアレンジが加わったローカルフードは、他にもロコモコやスパムむすび、中華系移民により伝えられたマナプア(肉饅頭)や、沖縄の山羊汁を恋しがり作られたというオックステールスープ、ポルトガルビーンズスープなど数え始めるとキリがありません。ローカルフードの代表的存在であるロコモコの誕生秘話や、発祥のお店などは下記に詳しく記されています。

ローカルフードとハワイアンフードの違いとは?

ローカルフードハワイアンフードも、ハワイの歴史と文化に育まれてきたものですが、実はこちらのローカルフード(郷土料理)ハワイアンフードとは一線を画すものであり、ロコモコやスパムむすびをハワイアンフードとは呼びません。郷土料理のなかにハワイアンフードは含まれますが、ハワイアンフードのなかに郷土料理は含まないのです。

ハワイアンフードとは、ハワイ王国時代より前から伝わる伝統料理の事で、古代ハワイアンの知恵で育まれた食文化が反映したものを指します。マルケサス諸島からポリネシア人がカヌーでハワイへと渡ったのは、6世紀から7世紀の頃とされています。その際に彼らが持ち込んだ、“カヌープランツ”(カヌーで持ち込んだ植物)と呼ばれるKalo(タロイモ)、‘Ulu(パンノキ)やMai‘a(バナナ)、そして‘Uala(サツマイモ)、Ko(サトウキビ)などが栽培され始めると、瞬く間にハワイに広がりました。そしてその調理法は多岐に渡っています。

最も多いのは蒸し料理で、地中に造ったカマド(イム)で豚肉を蒸し焼きにしたカルアポーク、魚肉や鶏肉などをタロイモの葉で包んで蒸したラウラウ、そしてイムで蒸し焼きされたタロイモの球茎をすり潰して発酵させたポイなどは、今日の観光客に向けに催されているエンターテイメントショートしてのルアウ(宴)で提供されている代表的なハワイアンフードになります。

他にも賽の目に切ったマグロを塩や醤油で味つけしたポケや、新鮮なトマトとサーモンを使用して作られるロミロミサーモン、ココナッツミルクからできたハワイの伝統的なデザートであるハウピアなど、長い歴史を持つハワイアンフードには枚挙にいとまがありません。

新たなローカルフードが登場

さてそんなハワイの多様な食文化ですが、ここにきて新たな伏兵が参戦! それが今回ご紹介するセビーチェです。新鮮な魚介と野菜をマリネしたペルーの国民食ですが、実はペルーに魚の生食文化をもたらしたのは、1899年に移住し始めた日系移民。その文化の融合で誕生したのが、セビーチェだと言われています。

悠久の時を経て、日系移民が多いハワイにもたらされたセビーチェ。ハワイでもちらほらとペルー料理のお店が増え始めましたが、ペルー料理に限らずとも、和洋中問わず様々なお店で前菜としてメニューに掲載され目につくことが多くなってきました。2022年版の「世界のベストレストラン50」で第2位に『Central』というペルーのレストランが躍り出たことにより、今後ペルー料理もどんどん注目度が上がっていきそうです。

しかしひと口にセビーチェ=マリネといってもその味は千差万別! そのためお店によって、すべて味が違うというセビーチェマニアにはたまらない、出たとこ勝負の現場主義な逸品となっています。

ここでセビーチェをご存じない方にも詳しくご紹介すると……。

セビーチェとは?

セビーチェの基本的なレシピは、至極シンプル。

白身魚を1-2cm角くらいに切り、みじん切りにしたタマネギとトマトを加え、レモンをたっぷり絞って混ぜ合わせます。シラントロやパセリ、オレガノなどの香草や、アヒ・アマリージョなどの唐辛子やオリーブ・オイルを加えることもあり、好みで塩を加えて完成! 

シンプルだけれども、あと引く旨味やさっぱりとした食後感が病みつきになる逸品です。

元々ハワイには新鮮な白身魚が多く取れるので、セビーチェが受け入れられる土壌はあり、暑い土地柄、ロミロミサーモンのような魚介のマリネは好んで食べられていました。

ということで、ハワイ島にある文字通り垂涎のセビーチェを一挙大公開! ハワイ島にあるレストランや小売店、フードトラックなど問わずほとんどすべてのセビーチェを食べ尽くしてきた筆者ですが、フードトラックやガソリンスタンドに併設されている店のものが手軽かつロコに愛されているものが多いので、そちらを厳選してきました。

まずは絶景GSの絶品セビーチェ

こちらのセビーチェ、なんとガソリンスタンドに併設されている小売店の一品。ですが、たかがガソリンスタンドと侮るなかれ、週末限定で販売されているセビーチェということもあり、ちょっと油断して午後遅めに行くとすでに売り切れている幻のセビーチェなのです。

場所はハワイ島最強のシュノーケリングスポットとして名高い通称“トゥー・ステップ”(正式にはプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園:Pu’uhonua O Honaunau National Historical Park)近くのガソリンスタンド。

”南へ向かう最後のガソリンスタンド”ということでも有名なパラダイス・エキスプレスです。窓に貼られたサインにも”今のところ、最安値のガソリン店”と書かれていますね。しかも日曜日以外は朝6時開店(日曜日でも朝8時開店)という気合の入ったお店です。

お店の外に飾られている手書きのメニューに心躍らせながら店内に入っていくと、ありとあらゆるものが雑然と並べられていて楽しくなってきます。ちょっとだけ欲しいジップロックや、はたまた子供の髪留め、バラ売り菓子など痒い所に手が届くラインアップのため、見ているだけであれもこれも欲しくなってしまう雑貨の宝庫です。

店内右奥に鎮座するショーケースには、輝くセビーチェが! 今日は早めにきたのでまだまだありますが、こうして撮影している間もひっきりなしにロコたちが足早にやってきては、まっすぐセビーチェに突き進みセビーチェ($10)、もしくはセビーチェとシュリンプカクテル($10)を慌ただしく購入していきます。筆者も負けじとケースの裏を開け、取り出しレジへ向かいます。

こちらがレジ係兼調理担当のマリーさん。セビーチェは3年前から作り始め、週末限定45食だそう。

ということで、こちらを購入したらぜひ外のテラスへでいただいてみてはいかが?

かしこまったレストランで食べるお料理も素敵ですが、眼下に広がる真っ青な海に溶ける青空を見つめながら、ハワイの風に吹かれているとゆるゆると心が解けていくのが感じられます。午前中にシュノーケリングをし、その後にいただくのもオススメです。

もちろんお味は言わずもがな、ビネガーとレモンの酸味が食欲をかき立て、オノ(白身魚:カマスサワラ)の旨味が口中に広がります。魚は絶妙なレアに仕上げられており、パクチーやトマト、きゅうりなどの食感が楽しく食べる手が止まりません。デフォルトでスパイシーなセビーチェも多いのですが、こちらは2歳の娘も安心して食べられます。むしろ大好物すぎて、彼女用にひとつ追加購入しなくてはいけないほどです。

ちなみにこちらのシュリンプカクテルも大変オススメです。カクテルソースをつけて食べるのが主流のシュリンプカクテルですが、こちらはガスパチョ風に飲めるタイプ。プリップリで大きな海老が、惜しげもなくゴロゴロと入っており、火照った身体をクールダウンしてくれます。すべてのセビーチェにはトルティーヤチップス、シュリンプカクテルにはクラッカーがついてきます。

遭遇率レア度:★★★
スパイシー度:★
酸味:★★★
旨味:★★★★
買って後悔しない度:★★★★★

【Paradise Express:パラダイス・エキスプレス】
84-4811 Mamalahoa Hwy, Captain Cook, HI 96704
(Kailua Konaから30分)

お次は魚屋直送屋台のお手軽セビーチェ

お次はオーシャン・フレッシュ・フィッシュ・ハワイというコナにあるお魚屋さんの、ロードサイド・マーケットにあるセビーチェのご紹介です。

ハワイ版“道の駅”とでもいった、こちらのお店、南方面に車を走らせていると必ずといっていいほど目にする可愛いお魚の看板が目印です。こちら808-747-5018という電話番号にテキストを送って、顧客リストに登録しておくと、その日に売っている魚の種類や、売れ行き、売り切れなどが随時分かるようになっているので大変便利です。

場所はケアウホウショッピングセンターの入り口にあり、人目を引く手作り看板やたくさんのポップですぐに分かると思います。

家族経営で漁師とダイレクトに繋ぐ魚屋だけあって、すべての素材が新鮮かつ滋味深いのが特徴です。早速こちらのセビーチェ($13)、いただいてみましょう。

こちらのセビーチェはどこよりもスーピー(スープたっぷりで汁気の多い)で、ガーリックが効いたパンチのある味わいが特徴。パプリカの緑、赤、黄色の彩り豊かで、目にも楽しいセビーチェです。こちらもスパイシー度は低めで、パクチーも控えめなので、それらが苦手な人にもオススメです。

ビネガーの酸味がまろやかに主張するなかで、パイナップルの甘みと酸味が味に層を与えています。他にはないパイナップルが入っているのが珍しい個性派セビーチェです。

お腹に余裕があれば、ぜひポケ($13)やシュリンプカクテル($10)も味わってみてください。ポケは味が濃いめで、大きめ玉ねぎと長ネギのハーモニーが抜群。お酒のつまみにも、ご飯のお供にも最適です。シュリンプカクテルは、これぞ王道といったカクテルソースと大ぶりの海老に幸福度が高まります。

魚屋直送の新鮮な海鮮をこれでもか、と味わいたいときにはこちらで仕込んで、ビーチやホテルのお部屋で美味しい宵を過ごすのも、ハワイ島の思い出深いひとときとなるはずです。

遭遇率レア度:★
スパイシー度:★
酸味:★★★★
旨味:★★★
買って後悔しない度:★★★★★

【Ocean Fresh Fish Hawaii:オーシャン・フレッシュ・フィッシュ・ハワイ】
本店:74-5626 Alapa St, Kailua-Kona, HI 96740
道の駅:Keauhou – End of Ali’i Dr.
行き方→https://oceanfreshfish.wpengine.com/locations/

最後は父娘の屋台セビーチェ

ラストを飾るのは、毎週土曜日に出店している屋台のセビーチェです。ハワイ島の中心地にあるウォルマートから、クイーン・カアフマヌ・ハイウェイ沿いに南へ進むとすぐにある末日聖徒イエスキリスト教会(モルモン教)の隣の空き地が目印です。

花や野菜を売る屋台を横目に、”MEXICAN ONOFISH CEVICHE"と書かれた手書きの看板を目指します。

こちらは14ozで$15。なかなかの重量感ですが、特筆すべきはそのスパイシーさ。シンプルななかにも魚の旨味と野菜の甘みがぎゅっと凝縮されており、スプーンを伸ばす手が止まらなくなるのですが、じんわりとグリーンペッパーの辛さが立ち昇ってきて、めくるめく五味(酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味)にやみつきになること間違いなしです。今回ご紹介した3つの中で、一番辛いセビーチェとして、辛い物好きにオススメの一品です。

遭遇率レア度:★★★★★
スパイシー度:★★★★★
酸味:★★★
旨味:★★★★
買って後悔しない度:★★★★★

【MEXICAN ONOFISH CEVICHE:メキシカン・オノフィッシュ・セビーチェ】
75-230 Kalani St, Kailua-Kona, HI 96740付近

番外編:オアフ島カカアコ・ファーマーズマーケットのセビーチェ

こちらはカカアコ・ファーマーズマーケットで見つけたセビーチェです。16ozで$20、32ozで$30とお高めなのですが(写真は32oz)、その美味しさに瞠目したほど驚いたので、セビーチェ好きは必ず32ozを購入するのをオススメします。個人的には、オアフ島でいま一番美味しいセビーチェなのでは、と思っております。ホームメイドのトスタダス(トルティーヤを揚げたもの)が8枚付いてきます。

遭遇率レア度:★
スパイシー度:★
酸味:★★★★
旨味:★★★★
買って後悔しない度:★★★★★

【Da Seafood Cartel:ダ・シーフード・カルテル】
本店: 98-380 Kamehameha Hwy, Aiea, HI 96701
カカアコ・ファーマーズマーケット:毎週土曜日(8am-12pm)

こうしてみてきたセビーチェ、いかがでしたでしょうか?

抗酸化作用が強く、トマトに含まれるリコピンは紫外線によるメラニン産生細胞の活性化を抑制する事が報告されているほど、ハワイにピッタリな食材。セビーチェはハワイのローカルフードとしても理に適っているんですね。

次回ハワイに来られたときは、ぜひお試しください!

この記事に関連するタグ
  • ハワイ島
  • ファーム
  • ビューティ
  • オーガニック
  • メイドインハワイ
  • ショッピング
  • ヘルシーフード
  • おうちでハワイ
  • ハワイ文化
  • マラマハワイ
  • ポノトラベラー
カウアイ島の朝はここからはじめたい「Midnight Bear Breads 」
カウアイ島の朝はここからはじめたい「…
2023.01.10
コラムの一覧
コナコーヒーを愛しすぎる職人たちが誇る、“本気の一杯”をワイキキで
コナコーヒーを愛しすぎる職人たちが誇…
2022.11.28

「食べる」の最新コラム&ニュース