世界最大級、海の安全を守る男&女たち〜Ocean Safety & Lifeguard Services

2022.08.30

心地よい貿易風に揺れるヤシの木、息を呑むほど美しいクリスタルブルーの海…世界屈指のビーチリゾートそしてサーフィン発祥の地として知られるワイキキビーチ。また、冬のシーズンが到来すると世界中からトップサーファーが訪れ、大きな波にチャレンジする勇姿が風物詩のノースショア。ハワイで最も旅行者が訪れるオアフ島だけでなく、離島も含め、ハワイを訪れる大きな魅力のひとつは海という自然の美しさである。

ハワイのビーチを訪れる誰もがその美しさに魅了され、ビーチで過ごすひとときを思う存分堪能するのが120%ハワイを楽しむ大切な要素のひとつだが、海である自然は常に思いがけない危険と隣合わせでもある。誰も予期せぬときに事故に見舞われることもたびたびあり、そんな海と海を訪れる人々の安全を守ってくれるのが「オーシャン・セーフティ&ライフガード・サービス」。

常夏のハワイでは、米国本土や他国と違い、1年を通してプロのライフガードが常駐する唯一の場所であり、世界最大級の団体として知られる。摺り傷など小さな怪我や熱射病などで具合が悪くなった人のモニター、また水難事故の際のレスキューはもちろん、日々、海のコンディションに合わせて海水浴を楽しむ旅行者からサーファーたち、またビーチでくつろぐ人々に至るまでビーチ周辺の安全を監視するのが彼らの第一の役目である。彼らの仕事で最も特異なのは、ただひたすら周囲に目を配り監視する「静」の状態から、水難事故など命に関わり緊急を要する「動」の状態に瞬時に切り替えが必要な職業であることだろう。

ハワイでプロのライフガードになるための基準は世界で最も高いとされ、最初の第一関門は運動能力テスト、そして約5週間のトレーニング期間中は肉体的なトレーニングをはじめ、さまざまなビーチのコンディションに応じたレスキュー方法の講習や実地訓練、また救急救命の訓練に至るまで色々なトレーニングが重ねられ、各分野のテストを突破した人だけがプロのライフガードとして各ビーチに配属される。

ノースショアの巨大波はもちろん、海に慣れていない旅行者の水難事故、老若男女問わずさまざまな状況で助けを必要とするハワイの海でのライフガードは、人数が世界最大級なだけでなく最も海の知識とスキルに長けたプロ集団としての世界的に認知度も高い。また、その多くはすでに幼少時代からサーファーだったり泳ぎが得意だったりと幼少時代を海で過ごし、プロとしてライフガードになったのちも海への愛と人助けの精神、そして仕事に誇りと情熱を持って生きる真のウォーターマンやウォーターウーマンたちなのである。

そして、そんな祖父や父、祖母や母の背中を見て育った次世代もまたライフガードを目指し、共に働き、海の素晴らしさそして危険を世代を通して人々に伝えていく役割を続ける家族もハワイには少なくない。ハワイに暮らす人々にとって、海という自然を守ること、そして海に対しての敬愛の念は強く、それらを守るライフガードへのリスペクトもまたハワイの海の文化と深く密接している。

親子4世代に渡りライフガードの歴史を持つ元ライフガード本部長のジョン・シルバースタイン氏(右)と息子で現役ライフガードのカムエラ・ウォラス氏(左)

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