パニオロ・タウンとも呼ばれる、マウイ島のパニオロたちの町マカワオ。ボールドウィン・アヴェニューとマカワオ・アベニューの交差点、信号のない小さな町の中心に並ぶのは老舗のコモダ・ベーカリーや、マウイ島で一番古いメキシカン・レストラン「ポリーズ」をはじめ、店を構えて30年以上はたっている店舗が多いのです。比較的新しくても、オーナーはすでにマウイ島のどこかで長くお店を経営していた人だなど。
ある日ボールドウィン・アベニューを車で通り過ぎると、ばっと目をひいたのはナチュラルでシックなデザインの店構え、木製の看板に「Sip Me（一口飲んで！）」と書いてあります。思わず、魔法の薬を飲んでしまう不思議な国のアリスの有名な場面を思い出し、アリス気分で車から降りてしまいました。以前はマカワオで一軒の日系の食堂、サイミンやテリヤキビーフの定食が人気であったキタダズのあった場所、閉店してすでに何年もたっていたせいか、「Sip Me」の登場がさらに魔法がかって感じたのは私だけでしょうか。
オーガニックのコーヒーやティ、スムージーのセレクションに加え、ビーガン・デザートもたくさん揃ったスィーツの品揃えは抜群。カフェの窓からは外の木々が見えるのはさすがマカワオ、誰かの家のリビングルームにお邪魔して、お茶の時間を楽しんでいるような錯覚に陥ります。オーナーは二人の女性、シャノンとローラ。「マカワオの町は古いお店がいっぱい。私たちはどのお店も大好きだから、とっても尊敬してます。だから、新たに自分のお店をここにもつことは、謙虚な気持ちでいっぱいなの」と語ってくれました。
朝方はハレアカラのサンライズを見に行った帰り道の人々や、通勤、通学の途中に立ち寄る地元の人で賑わい、日中も町歩きの人がふらりと立ち寄る新しいマカワオの顔は、あっという間に町になじんできたように思います。
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