ハワイ在住デザイナー&アーティストのためのマネージメント会社を経営するGalura百合子さんが、ローカルに大人気のメイド・イン・ハワイのエコ雑貨を作る会社を紹介します。ご自身もハワイ在住で、独自のネットワークを持つ百合子さんならではの情報が満載です!
ハンドメイドでキュート!環境に優しいのギフトボックス、Shop Toast
ハワイのローカルたちに絶大な人気を誇るローカルブランド、ショップ・トースト(Shop Toast)。木を使った手作りの雑貨アイテムたちは、温もりが感じられ日々の生活に癒しを与えてくれます。
ロコの間で特に人気なのがギフトボックスです。ぽち袋の代わりにお金やギフトカードを入れたり、ばらまきギフトとしてキャンディーやチョコレートを入れたり、はたまたスペシャルギフトとしてジュエリーを入れたり…。中が空洞になっているので、小さなアイテムだったらわりと何でも入りそう。
このユニークなボックスを作っているのは、生まれも育ちもホノルルという生粋のローカル、ジェレミー・ショウダ(Jeremy Shoda)さん。ハワイ大学マノア校の建築学部を卒業し、3Dデザインが得意な彼は環境に優しいパッケージを模索して、2006年にこのユニークな木製のギフトボックスにたどり着きました。
「ノープラスチック(No plastic)、ノートキシック(No toxic)で、持続可能な方法で育てられた木を使ったギフトボックスです。『持続可能』の意味は、一本木を切ったら、一本植林するということ。常に森があることになります」と、エコシステムについて語ってくれたショウダさん。
ショウダさんが作り出すユニークなアイテムに地元ファンは増え続け、2007年にはカイムキ(Kaimuki)に小さな直営店を構え、100種類以上のキュートなアートデザインがあしらわれたギフトボックスが所狭しと並んでいます。全てホノルルのアトリエや店内でショウダさん自身が手作りしているハンドメイドアイテムです。
ロコに人気なのは動物のアートデザイン。犬や猫などが人気だそう。特に犬はボストンテリアや柴犬、チワワなどブリード別のデザインがありポピュラーなアイテム。その他、だるま柄や干支を使ったデザイン、学校の卒業シーズンに大人気な卒業生デザイン、ホリデーシーズン用のクリスマスデザインなど、ローカルのライフスタイルに合わせた様々なデザインがあり、コレクターもいるほど。しっかりした作りなのでギフトボックスとして再利用できるのはもちろんのこと、インテリアとして部屋に飾ったり、ギフトボックスのライフサイクルを熟考して作られたアイディアたっぷりのアイテムです。最終的にゴミとして捨てて土に埋められても、木なのでプラスチックと違い生物分解されます。
また、アイディアマンのショウダさんは、パンデミックをチャンスに生かしてハンドサニタイザーやマスクケースなどの新商品を開発。特にハンドサニタイザーは、観光ストップやロックダウンにより苦境に立たされ、サニタイザーを作り始めたホノルルのウォッカ メーカーから購入し、ショウダさん自身が独自で香りづけをして、オリジナルハンドサニタイザーとして販売しました。
環境に優しく、思わずほっこりしてしまうキュートなデザインが魅力のギフトボックス。ハワイという資源の限られた島で生まれ育ったショウダさんだからこそ発明できたアイテムかもしれません。そして、コミュニティーをサポートしたいという思いから始めた新アイテムにしても、アロハをシェアする気持ちが彼のハートの根底にあるからこそなのだと感じずにはいられません。
興味のある人は、ぜひショップ・トーストのウェブサイトやソーシャルメディアをチェックしてみて!
Shop Toast https://www.shoptoast.com
体にも自然にも優しい!メイドインハワイのフードラップ、Bee's Cotton Wrap
ハワイで気になるアイテムの一つが、ビーワックス(beewax)を使ったフードラップ。ビーワックスとは日本語でミツロウの意味。蜂の巣から取れるミツロウは、ナチュラルで抗菌作用に優れており、プラスチックのゴミが大量に出てしまう日常使いのプラスチックラップに代わり器のカバーとして、また新鮮な野菜や果物を包むことにも最適です。
ハワイのビーワックスラップメーカーのうち、「クオリティーがいい!」と口コミを頼りにたどり着いたのが、オアフ島ノースショアで手作りしているビーズ・コットン・ラップ(Bee’s Cotton Wrap)。
噂通り、人気スーパーマーケットであるホールフーズマーケット(Whole Foods Market)のバイヤーの目に止まり、ハワイを代表するフードラップメーカーとして選ばれ、人気ブランドへと成長。現在、ハワイのホールフーズマーケットを始め、多くのショップで販売されています。
オーナーは、日本人のカツコ・リドル(Katsuko Riddle)さん。ハワイで2度の大病を患ったことをきっかけに、オーガニックを意識した食生活をスタートすると共に、プラスチックに関わる環境ホルモンの危険性に注目し、当時アメリカ本土で少しずつムーブメントになりつつあったビーワックスで作るフードラップに興味を持ったことがきっかけ。
「ノースショアには畑がたくさんあるのですが、オーガニックのものを作るにはやはり土が健康でないといけない。プラスチック問題は海洋問題として取り上げられることが多いですが、プラスチックが埋められたり、燃やされたり、ハワイのゴミ問題とハワイの土の環境も深い関係があると思っています」
はじめは自分用に作ってみたり、友人にギフトとしてプレゼントしたりしていたそう。そうしているうちに、再利用できて可愛いプリントがあしらわれた地球に優しいフードラップが友人たちの間で好評となり、4年前にビーズ・コットン・ラップをスタートしました。
ラップに使用するワックスの材料はミツロウの他に、やはり抗菌作用のあるホホバオイルと木の樹脂を使っています。ホホバオイルは天然の防腐剤としても優れており、新鮮な野菜や果物を包んで保存すると、鮮度が長く保たれ食べ物のロスを防ぐことにもつながります。
また、楽しいプリントがあしらわれたコットン生地は、オーガニックコットンの国際認証であるGOTS(Global Organic Textile Standard)認証を受けたオーガニックコットンのみを使用。プリントに使われる染料もノートキシック(No toxic)なので安全であり、カツコさんのこだわりが感じられます。
フードラップは水で手洗いし、食器洗浄機や電子レンジの使用は避けること。このフードラップを使っているだけで、ますます環境に優しいライフスタイルを送ることができそう! 正しいお手入れをすれば1年くらいは繰り返し使え、寿命が来ても原料が全て生物分解されるので、捨てても土に還ります。プラスチックが誕生する以前には、ミツロウと布を使った食の保存方法があったそうで、ものごとは巡りめぐるとはまさにこのこと。ビーズ・コットン・ラップのモダンで環境に優しいフードラップは、使いやすさと長持ちさ、そしてオーガニック素材にとことんこだわったアイテム。そして、冷蔵庫を開けるたびに目に飛び込んでくるキュートなプリントデザインは、日々の生活をハッピーにして気分を上げてくれます。
「続けていくことが大事なので、楽しいところから入っていける、きっかけ作りになればいいと思っています」とカツコさん。地元の海を守るNGO団体にも商品を寄付するなどして、プラスチックを減らす啓蒙活動や社会貢献も行っています。
電子レンジやプラスチックを全く使用しない生活をいきなり送ることは難しい現代社会だけれど、できることから少しずつ始めていくことが大事なのだと教えてくれました。体にも、自然にも、そして食べ物にも優しいナチュラル素材で作られるフードラップ。まずは、1枚からでも始めてみてはいかが?
Bee’s Cotton Wrap
ウェブサイト https://www.beescottonwrap.com
Facebook: https://www.facebook.com/beescottonwrap
Instagram: https://www.instagram.com/beescottonwrap/
コロナ禍で誕生した癒しのジグゾーパズル、Surf Shack Puzzles
勉強、仕事、家事、子育て、介護、SNS、インターネットタイム、忙しい日々の生活の中で精神を落ち着かせられる時間や、家族と何かを共にして心から楽しむ時間は減っているように感じます。
そんな現代のライフスタイルに危機感を感じたオアフ島在住のマヒナ・テューター(Mahina Tuteur)さん。シンプルに、そしてアナログに今を楽しむひと時を生み出したいという思いで、コロナ禍の2020年にサーフ・シャック・パズル(Surf Shack Puzzles)というジグゾーパズルブランドを立ち上げました。
パッケージやパズルはリサイクルペーパーを用い、パズルピースが入っているパッケージもビニール袋ではなく、再利用できるオーガニックコットン製のメッシュバッグを採用。インクもノントキシック(有害な石油用剤を使わない)インクと、環境に優しい物づくりを心がけているのが特徴的です。
パズルのイラストは、ハワイはもちろんのことヨーロッパ、アジア、オセアニアなど世界中のアーティストやイラストレーター達とコラボレーションを行い、ユニークなアートパズルを定期的に発表しています。
パズルビジネス立ち上げのきっかけは2020年のパンデミック。不安な生活を送る中で、幼い子供達が寝静まった後に職を失ったパートナーとワインを片手におしゃべりをしながらジグゾーパズルを楽しんだそう。
マヒナさんはフルタイムで法律家という仕事に加え、二人の子供の子育てと忙しい日々。加えてパンデミックという人生の中で経験したことのない状況下で、ジグゾーパズルはリラックスできる時間となっていきました。さらに、活発で動き回ることの多い4歳の息子が、パズルをするときは座って集中してくれるのを見てビジネスのアイディアが徐々に膨らんでいきました。
「息子も私もジグゾーパズルを楽しんでいたのだけれど、そのうちやりたいと思うデザインを見つけるのが難しくなってしまったの。だったら私が欲しいと思うジグゾーパズルを作ってしまえばいいと思ってビジネスをスタートさせたわ。私のパートナーはパンデミックの影響で仕事を失ってしまい時間があったので、商品管理やマーケティングを担当してもらったの。姉も時間があるときは手伝ってくれて、まさに家族一丸となって始めたビジネスなんですよ」
環境法やネイティブハワイアン法をバックボーンに持つマヒナさんは、ビジネスをやるなら環境問題や女性をサポートしたいと思い、女性アーティストたちにアートを提供してもらい、売り上げの一部を海洋環境保全団体へ寄付することに。
ますますプライベートな時間も仕事の時間もデジタルな生活がメインとなりつつある現代のライフスタイル。肩の力を抜いて思い切りマニュアルな紙のジグゾーパズルを家族とともに、またリラックスのためソロタイムに、楽しんでみてはいかが?
サーフ・シャック・パズル/ Surf Shack Puzzles
ウェブサイト: https://www.surfshackpuzzles.com
ゴミをなくすために貢献するハワイ島ヒロのブランド、Upcycle Hawaii
プラスチック削減の動きが年々と高まるハワイ。小売店ではレジ袋を有料化、さらにプラスチック素材の袋は原則再利用可能なもののみ販売・提供ができ、飲食店のテイクアウト容器も発泡スチロール素材から生物分解可能な素材や紙素材にシフトしています。
「ゴミを減らす」から「ゴミを無くす」というムーブメント「ゼロ・ウェイスト」の活動もここ数年ハワイでは活発化。ゴミとして捨てられる運命だったものに、新しい息吹を与え、価値を与えて新しい商品として蘇らせる「アップサイクル」という考えも盛んです。
ハワイ島のヒロで生まれたブランド、アップサイクル・ハワイ(Upcycle Hawaii)もその一つ。ビーチクリーンをして拾ってきた漁業用網やロープや、トイレットペーパーなど生活必需品を包装しているビニール袋を集めて材料として再利用し、ポーチ、バッグ、ジュエリーなどのハンドメイド商品を作っています。
オーナーは、マッティ・ラーソン(Mattie Larson)さん。2歳の時に、アラスカからハワイ島に引っ越してきたマッティさんは、コナコーヒー産業が盛んなホルアロア(Holualoa)で育ちました。ホルアロア小学校では、アートや工作の授業に熱心で、マッティさんのクリエイティブな性格は学校から多くの影響を受けたそう。
「物や資源に制限があるハワイ島で育ったので、欲しい物が手に入らないことも多く、アイディアを出して子供の頃からものを作るのが好きでしたね。建築関連の仕事をしていた父親から工具の使い方も学びました」
アウトドアが好きでキャンピングやサーフィンをするうちに、海岸線に流れ着くゴミやリーフ(岩礁)の変化など、環境の変化に気づくようになったマッティさん。2014年から徐々にクラフトフェアに出店するようになり、2015年に全ての商品がゴミを再利用してつくられる、アップサイクル・ハワイをスタートさせました。
海岸で拾ってくる漁業用の網などは、きれいに洗浄してから繊維状にほぐし、色別に分ける。そして溶かして別のプラスチック素材と重ねていき、キーホルダーやイヤリングへとアップサイクルされます。
コストコのトイレットペーパーやキングスハワイアンのパンが入っているビニール袋は、細かく刻んで透析で使われるプラスチック素材と溶かし合わせてシートを作り、それを縫い合わせてポーチやバッグへと生まれ変わる。全て、ヒロのアトリエで一つ一つ手作業で作られる、一点もののメイドンイハワイのアイテムです。
ベストセラーは、バンブー製のお箸、スプーン、フォークなどが入った携帯カトラリーセット。その他、キーホルダーやピアスも豊富な品揃えで人気だそう。
「海を通じて世界はつながっています。日本とハワイは地理的には遠くても、環境は深く影響し合っているのです。ここ近年、ますます環境問題が大きく取り上げられるようになり、深刻な状況に圧倒されてしまう気持ちになることもあるかもしれませんが、どんな小さなサポートでも実践することが大事であると感じています。」と力強く語ってくれたマッティさん。現在はスタッフも抱えるようになり、大きなスペースへと引っ越し、ビジネスは急成長中!
一生懸命真面目に働くことの大切さを教えてくれたのも、ホルアロア小学校の先生たち。日系の先生が多く、マッティさんは日本人とのつながりも強く感じているそう。
ゼロウェイストに貢献し、アイディアがつまったマッティが生み出すアッップサイクル商品は、一番最初に商品を扱ってくれたハワイ島のハヴィ(Hawi)のクラフトショップ、エレメント(Element)をはじめ、複数のショップで扱われているので是非一度チェックしてみてください!
アップサイクル・ハワイ
ウェブサイト: https://www.upcyclehi.com
ハワイアンのオーナーが手がけるインテリアブランド、Noho Home
2018年にインテリアデザイナー、ジャレン・カナニ・ベル(Jalene Kanani Bell)さんが立ち上げたホームデコレーションブランド、ノホ・ホーム(Noho Home)。ハワイ語で「ノホ」とは、「存在する、住む、根源となる」という意味を持ち、ハワイやハワイのカルチャーからインスピレーションをたっぷりと受け、アーティスティックなインテリアデザインや、洗練されたアイランドライフスタイルを体験することができるプレミアムブランドです。
オーナーのジャレンさんはオアフ島出身のハワイアン。3歳の頃からフラを学び、レジェンドミュージシャンであったドン・ホー(Don Ho)のアイコニックなワイキキショーで、フラパフォーマーとして子供時代から活躍していました。10代の頃は、ハワイ州知事とともにアメリカ本土を旅し、フラを通じてハワイのプロモーションに貢献しました。これらの貴重な経験から、ジャレンさんはハワイ文化に興味を持つようになりました。
大学卒業後、仕事として選んだのはカーペットなど商業インテリア製品の営業でした。当時のカーペットやそれらに準ずるインテリア商品はコストパフォーマンスばかりが優先され、ハワイを表現したデザインなど皆無でした。そこに目をつけたジャレンさんは、独学でデザインを学び、ユニークなデザインを発表していきました。
その後、カハラホテルやグランドワイレアなど複数の高級リゾートホテルでジャレンさんのデザインが採用され、その名が知れ渡るように。そして2018年のブランド立ち上げにつながるのでした。
現在は、オアフ島中部のワイピオ(Waipiʻo)地区にウェアハウスを構え、一部の商品はテキスタイル印刷機や縫い子さんによって、メイドインハワイ製品として丁寧に生産されています。
ジャレンさんのデザインは、アブストラクトなスタイルが特徴的。ハワイ語でアウマクア(Aumakua )と言い、守り神を意味するサメの歯を表現したデザインや、太陽が月を追いかけて地平線(Halawai)を越えるストーリーを描いたオヘ・カパラ(ʻohe kāpala、竹の版・型押し)に表現されるデザインなど、ハワイアンカルチャーのディープな意味が一つ一つのプリントに込められています。
そんなジャレンさんにとって意味のあるデザインのはずなのに、彼女はこう言うのです。
「デザインはハワイのカルチャーを元にデザインしていますが、デザインの受け止め方は人それぞれだと思っています。お客様に違うものを想像していただき、違った繋がりを感じていただくのも素敵なことだと思いませんか」と。
長いキャリアの持ち主であり、世界中のファンに支持されるジャレンさんだからこそ、購入者が自らの部屋をノホ・ホームのプロダクツで装飾していく上で、自分のバックグランドを元にして各々のデザインストーリーを築いていけば良い、というオープンマインドでインクルーシブ的な考え方が新鮮に感じられました。
そんなノホ・ホームのリテールショップは、アラモアナセンターで営業中です。寝具、クッションカバー、テーブルリネンなどのインテリアグッズの他に、キャンドル、ソープ、ルームミストなどハワイの香りを楽しめるアイテムも展開。店内はノホ・ホームのアイテムがお洒落にディスプレイされていて、見ているだけでインスピレーションを受けてしまいます。
ノホ・ホーム/ Noho Home
ウェブサイト: https://nohohomehawaii.com/
インスタグラム: https://www.instagram.com/nohohome/
フェイスブック: https://www.facebook.com/nohohome/
執筆:Galura 百合子 インスタグラム
本稿は、2024年に旧allhawaiiに掲載された記事を編集したものです。
メイドインハワイについては、allhawaiiの以下のページでもご覧いただけます。
