コロナ禍で誕生した癒しのジグゾーパズル、Surf Shack Puzzles

2021.06.22

パンデミックに加え、勉強、仕事、家事、子育て、介護、SNS、インターネットタイム、忙しい日々の生活の中で精神を落ち着かせられる時間や、家族と何かを共にして心から楽しむ時間は減っているように感じる。

そんな現代のライフスタイルに危機感を感じたオアフ島在住のマヒナ・テューター(Mahina Tuteur)さん。シンプルに、そしてアナログに今を楽しむひと時を生み出したいという思いで、コロナ禍の2020年にサーフ・シャック・パズル(Surf Shack Puzzles)というジグゾーパズルブランドを立ち上げた。

パッケージやパズルはリサイクルペーパーを用い、パズルピースが入っているパッケージもビニール袋ではなく、再利用できるオーガニックコットン製のメッシュバッグを採用。インクもノントキシック(有害な石油用剤を使わない)インクと、環境に優しい物づくりを心がけているのが特徴的だ。

パズルのイラストは、ハワイはもちろんのことヨーロッパ、アジア、オセアニアなど世界中のアーティストやイラストレーター達とコラボレーションを行い、ユニークなアートパズルを定期的に発表している。

パズルビジネス立ち上げのきっかけは2020年のパンデミック。不安な生活を送る中で、幼い子供達が寝静まった後に職を失ったパートナーとワインを片手におしゃべりをしながらジグゾーパズルを楽しんだ。

マヒナさんはフルタイムで法律家という仕事に加え、二人の子供の子育てと忙しい日々。加えてパンデミックという人生の中で経験したことのない状況下で、ジグゾーパズルはリラックスできる時間となっていった。さらに、活発で動き回ることの多い4歳の息子が、パズルをするときは座って集中してくれるのを見てビジネスのアイディアが徐々に膨らんでいった。

「息子も私もジグゾーパズルを楽しんでいたのだけれど、そのうちやりたいと思うデザインを見つけるのが難しくなってしまったの。だったら私が欲しいと思うジグゾーパズルを作ってしまえばいいと思ってビジネスをスタートさせたわ。

私のパートナーはパンデミックの影響で仕事を失ってしまい時間があったので、商品管理やマーケティングを担当してもらったの。姉も時間があるときは手伝ってくれて、まさに家族一丸となって始めたビジネスなんですよ」

環境法やネイティブハワイアン法をバックボーンに持つマヒナさんは、ビジネスをやるなら環境問題や女性をサポートしたいと思い、女性アーティストたちにアートを提供してもらい、売り上げの一部を海洋環境保全団体へ寄付することにした。

パズルはハワイで瞬く間に人気となり、急成長中のサーフ・シャック・パズル。オンラインショップ以外に、ホノルル・ミュージアム・オブ・アート(Honolulu Museum of Art)やパイコ(Paiko)、モリ・バイ・アート+フリー(Mori by Art + Flea)など、美術館や人気ショップでも扱われている。

ますますプライベートな時間も仕事の時間もデジタルな生活がメインとなりつつある現代のライフスタイル。肩の力を抜いて思い切りマニュアルな紙のジグゾーパズルを家族とともに、またリラックスのためソロタイムに、楽しんでみてはいかが?

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