アイランドガールがシグニチャーの人気アーティスト、Kat Reeder

2018.11.12

フラガールやサーファーガールを独特のスタイルで描き、ロイヤルハワイアン、モアナサーフライダー、ウェスティン、マウイシェラトンなどの有名ホテルや、サーフィンコンテストのポスターアートを手がけ人気アーティストに登りつめた、キャット・リーダー(Kat Reeder)。有名バッグブランド、レスポートサックのアーティスト限定コラボレーションは、ハワイ在住アップカミングアーティストが有名アーティストへとステップアップする上での登竜門とも言える存在だが、初めてのハワイ在住アーティストとのコラボレーションがキャットだった。自身のルーツを再探訪する目的でアメリカの故郷であるマイアミに戻り、2年間ハワイを去ったキャットだったが、今年は夏のハレイワアートフェスティバル出店や9月のグリーンルームフェスティバルハワイに招待され、再び勢いを増して活躍しているキャットを直撃!

エキゾチックな雰囲気を醸し出すキャットは、リマ生まれのペルー系アメリカン。キャットが生まれた当時の南アメリカは困難な時代だったそうで、幼少時代キラキラと輝く色づいた世界に憧れを抱いていたそうだ。アメリカや日本のアニメを見ては美しい世界にインスピレーションを感じ、現実とは遠く離れたパラダイスを夢見て絵を描くようになった。幼かったキャットは1987年にマイアミに引っ越し、人生の大半をアメリカで過ごすこととなる。高校卒業後、南フロリダの大学で広告を勉強し、アートディレクターを志してグラフィックデザイナーとしてのキャリアをスタート。デジタルでクリエイトするアートワークは高度なスキルを要し、数々のグラフィックテクニックを身につけていった。そして、コンピューター上で人間の手で描いたようなタッチをクリエイトしていくテクニックに没頭するようになったキャットは、アーティストとしての夢を思い描くように。明確になった夢を追い求め、グラフィックデザイナー職を辞めてデジタルイラストレーションを追求する道へと進む。

ハワイへ移住後、アーティストとしての活躍は目覚ましく、有名ホテルや大企業をクライアントに持つ人気アーティストへと成長。アールヌーボー的アメリカンピンナップガールを彷彿させながらも、ヒスパニック・フォークロアとハワイアーナを融合させた独特なフュージョンスタイルは、オールドハワイをテーマとするキャットのアートコンセプトにマッチし、インパクトを与え続けている。ハワイの有名ホテルがこぞってキャットのアートを好むのも納得だ。キャットのアートの世界観の中には、アメリカ人が好むセンセーショナルでちょっぴりセクシーな印象を与えるスタイルもあれば、ハワイや日本でポピュラーな温かみがある優しいものもある。

ハワイでアートがここまで身近に感じられるようになる前からハワイマーケットの一線で活躍してきたャットにとって、最近のハワイアート事情には驚かされる部分も多い。特にソーシャルメディアが台頭しアーティストが直接世界中のアートファンに向けて発信することができるようになったというのはとても興味深くエキサイティングなことだと語ってくれた。

ペルー、マイアミ、ハワイと、異なった文化や歴史的背景の国や都市で時間を過ごしてきたキャットにとって、日本人への思い入れも深い。
「ハワイ以外でアロハスピリットを最も受け入れているのは、日本の人たちだと感じているわ。今まで色々な国を旅してきたけれど、日本では友達はもちろんのこと街中でたまたま出会った知らない人達からも本当にたくさんの優しさをもらった。日本のカラフルな街並みの中を歩いていると、子供たちが幸せそうに笑っていたり、人々との間で交わされる気遣いのマナーに出くわしてね。こういった光景を見ると、ペルーで遠い世界に夢や憧れを抱いていた自分の子供時代を思い起こさせてくれる。そして、今私がアーティストであることが本当にラッキーだと実感させてくれる瞬間につながるの」

個性的なルックとは裏腹に、自身のルーツと今のアーティストとしてのプロ人生を重ね合わせて幸せだと感じる素直な気持ちを語ってくれたキャット。将来はハワイの文化とフィロソフィーや、愛や喜びを感じてもらえるような商品をどんどん作っていきたいそうなので、これからの益々の活躍に期待大!

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