アラモアナショッピングセンターにオープンPA‘I ARTS GALLERY

2017.08.05

アラモアナショッピングセンターにギャラリーができたのをご存知だろうか?旧ノードストロムがあったマウカウィング(Mauka Wing)、ブルーハワイ・ライフスタイルというアサイボールで有名なお店の向かい側。ハワイのショッピングセンターにギャラリーとはなんとも意外だが、訪れてみるとなんともディープなハワイアンアートを展開しているアートギャラリーだ。

ギャラリーの名は、パイ・アートギャラリー(PA‘I ARTS GALLERY)。PA‘Iとはフラハラウの一つである、プア・アリイ・イリマ( Pua Aliʻi ʻIlima)の頭文字である「P」「A」「‘I」を取って名付けられた。ネイティブハワイアンの文化や伝承を教育することを目的に設立された非営利団体パイ・ファウンデーション(PA‘I Foundation)のプロジェクトの一つであるこのギャラリーは、アラモアナショッピングセンターのマネージメントからオファーがあり、今年の2月にオープン。2ヶ月に1回キュレーターのカハイオレオ・スエオカ氏がネイティブハワイアン伝統文化とコンテンポラリーアートをミックスさせた個性的なアートを厳選して展示している。

現在は、9月5日まで「Ko‘I Ko‘I」というテーマで展示中。オイルペインティングの風景画や、マウナケアに住む女神をモダナイズしたアート、古代ハワイアンが衣料やブランケットとして使用していた樹皮布カパ(Kapa)を使ってハワイ神話を表現したモダンアートなど、個性あふれる美しいアートたちが広々としたスペース内に飾られている。コイ(Ko‘I)とは、石と木材を使ったシンプルなネイティブハワイアンの道具だそうだ。このKo‘Iを使ってカヌーを作り、古代ポリネシアンの人たちは太平洋を渡ってハワイへたどり着いたという。スエオカ氏はシンプルなツール、シンプルなアイディアから、壮大なものを作ることができる、壮大なアイディアを想像することができるという観念を今エキシビジョンのコンセプトにしたかったと語る。

ギャラリー内は古代ハワイアンの武器・道具や伝承・神話の再発見を新しい捉え方で表現するという試みの元、ファウンデーションにゆかりのあるハワイアンアーティストたちをフィーチャーしている。PA‘Iファウンデーションといえば、ネイティブハワイアンと現代ファッション・アートの融合をコンセプトにした「MAMo(Maoli Arts Movement)」というプロジェクトも行っており、いわゆるトレンドファッションとは全く異なる個性豊かなファッションショーやイベントをハワイのあちこちで開催。ここ数年、ハワイではローカルの間で一つのムーブメントとなっている。

人の多いアラモアナショッピングセンターでの買い物の合間にほっと一息つきたい時、ハワイアンアートに触れてみたい時、短時間でアートを楽しめるのでおすすめ。ハワイ大学にてハワイ語の教師をしたキャリアを持ち、フラもされるキュレーターのスエオカ氏の奥の深い知識とハワイの文化とアートについて嬉しそうに説明してくれた姿が印象に残るギャラリーだ。ホノルルの別のエリアでもギャラリーをオープンする計画があるそうで、アラモアナショッピングセンターのギャラリーは最短でも12月までは常設だそうなので、今年ハワイへ行く予定の人はぜひ要チェック。こっそりと、ハワイの新進気鋭セレブリティーファッションデザイナー、アリ・サウス(Ari South)のコレクションも販売しているのでこちらもチェックして欲しい。ハイセンスなメイドインハワイのアロハシャツや、リゾートウェアが揃っている。

この記事に関連するタグ
  • オアフ島
  • ファッション
  • メイドインハワイ
  • ショッピングセンター
  • ショッピング
  • ローカルデザイナー
  • アート
ワイキキビーチの入り口にロッカールームがオープン
ワイキキビーチの入り口にロッカールー…
2018.04.14
コラムの一覧
ボルケーノハウスの歴史を垣間見る
ボルケーノハウスの歴史を垣間見る
2016.04.05

「施設・公共施設」の最新コラム&ニュース