ハワイ島で育脳!リアル人魚にキッズ大盛り上がりのオススメ夏キャンプ

2023.07.04

キッズフレンドリーなハワイ島

 ハワイ島は、地球上で最も活発で、世界最大の活火山、キラウエア火山を有する生きた島です。標高約1,250mで島の南東に位置しており、過去30年間に大小50回以上も噴火しています。ただ比較的穏やかな噴火が多く、地元の人々は共生し、むしろ噴火するたびに火山の女神ペレが目覚めたと崇め奉っています。

 また、海から隆起した火山であるマウナ・ケアは、海底から測定すると高さは10,203mにもなり、陸地にふもとがある標高8,848mのエベレストを抜いて、世界一高い山だともいわれています。

 このように自然の脅威と畏怖、美しさを肌身で体感できるハワイ島は唯一無二である反面、移動が長距離に渡ることや、キラウエア火山は足場の悪いところがあり注意が必要なこと、マウナ・ケアの登頂ツアーは16歳以上という制限があるなど、大人向け観光スポットが多いのもまた事実でした。

 しかし! パンデミックも終焉を迎え”子供たちの失われた時間を取り戻そう”を合言葉に、現在、大小様々な子供向けイベントがここハワイ島の至るところで企画されており、キッズフレンドリーなハワイ島に躍進を遂げているのです。

  今回はそのなかでも6月に行われたケイキ・サマーキャンプ(ケイキ:ハワイ語で子供)をリポート! このキャンプのためにハワイ島に来るべきと太鼓判を押せるオススメイベントなので、来年ハワイに来られる方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

ケイキ・パルーザ(Keiki Palooza)

ケイキ・パルーザとは?

 プエオ・リッジファーム(Pueo 🦉 Ridge Farms)を営むステファニー・シャンテル・デュレッリ(Chantel Durelli)、愛称セコイア(Sequoia)が2019年に第1回ケイキ・パルーザ(Keiki Palooza)を開催してから、パンデミックを挟み今年で3回目になる今回のサマーキャンプは6月3日、4日に渡って行われました。
※プエオは(ハワイ語: Pueo、英語: Hawaiian short-eared owl)は、アメリカ合衆国ハワイ諸島のみに生息するコミミズクの亜種。ハワイ・フクロウとも呼ばれることも。

 ちなみに「パルーザ」とは、短編コメディ映画『三ばか大将』(Three Stooges)シリーズの一編に出てくる「ロラパルーザ(Lollapalooza):傑出した、普通でないもの」という言葉をもじったもの。そこから派生し「パルーザ(Palooza)」だけで、夜通し行われる熱狂したパーティーとの意味に使われるようになりました。シカゴが発祥の音楽イベント「Lollapalooza(ロラパルーザ)」でも有名です。「ケイキ・パルーザ」、この言葉だけでも、いかに子供たちをもてなそうとしているか、子供たちの笑顔ファーストなのかが分かります。

 ということで、3歳の長女と乳児を連れ、サマーキャンプに参加しました。物価高騰、円安のイメージが強いハワイですが、誰でも参加できるサマー・キャンプをということでセコイアが設定した料金設定は驚くほどリーズナブル。2日間入場券+キャンプ参加(家族)は$50(事前予約、当日は$55)、参加+キャンプ参加(単身)は$30(事前予約、当日は$35)、日帰り参加者は1人$15、家族は$35などお財布フレンドリーな料金体系になっております。

 今回のドレスコードは「ロックンロール」ということで、会場の至るところでヘドウィグ・アンド・アングリーインチなスタイルのスタッフがいたり、思い思いのロックンロールスタイルな参加者に入場前から期待が高まります。

 まずは入場すると目の前にドドーンと聳え立つウォータースライダー、そしてその隣にはシェイブアイス($5)。ここからすでに子供メインのヘブンです。

 高まる熱狂をシェイブアイスで鎮めつつ会場を進むと、フェイスペインティングのブースやふれあい動物広場があったり、移動式紙芝居小屋兼ヴィンテージドレスショップの「ジプシー・キャラバン」の人形劇があったり、本場インドのベジタリアンカレー小屋がありつつ、ジャンクフードセクションがあったり、ありとあらゆる設営がキッズフレンドリーかつ親安心設計になっています。

会場の至る所でライブミュージック

キッズたちが抱腹絶倒の人形劇

Gypsy Caravan(ジプシー・キャラバン)

 ハワイ島で出会う親御さんは、ベジタリアンやヴィーガンが多いのですが、そちら対応は完璧。のみならず、子供には過剰に節制させたくないという親対応に、陽気なおじさんが営むなんでもOKなアリの屋台も。そこでは基本的にメキシカン(炭水化物、タンパク質、繊維質、ビタミンが摂れる完全栄養食としてワンプレートで決まる)を提供しているのですが、柔軟対応がさすがアロハスピリット。

 例えば子供がチップスだけ食べたいというので、チップスだけ売ってくれないかとお尋ねすると気前良く「いくらでも食べて!」と無料で山盛り渡してきてくれたり(無料だと固辞するのをチップでと$5お渡ししました)、次の日の朝、朝ご飯に食指が向かない子にゲームとダンスでトルティーヤと豆を食べさせてくれたり(これも無料でいいというのをチップ込みで$10お渡し)、とにかく子供好きのスタッフが多いことも親にとっては嬉しい。  

 そしてこのサマーキャンプのハイライトが、セコイアのセッション。

 突然男性2人に抱えられて登場したのは、人魚。実は彼女は女優としても、人魚としてもハリウッド映画に出演している女優さん。人魚が登場し、遠巻きに見つめいていた子供たちも、次第に集まってきて彼女の周りは黒山の人だかり。

 セコイアが話し始めると、ガヤガヤとしていた聴衆は水を打ったようにシーンと静まり返ります。
 
 「私には、子供の頃からいつも支えてくれる夢がありました。それは荒唐無稽で、友達の誰もが信じてくれないもので、たまに大人に話すと笑って素敵な夢だね、と子供扱いするものでした。私は人魚になりたかったのです。小さな頃からずっと。リトルマーメイドの映画を見た時から、私は人魚の虜になりました。人魚はこの世界のどこかに存在すると思っているし、ねぇ、ほら、私は人魚になったでしょ?」

(そう言って周りの子供たちに聞くと、一様にみんなうんうんと頷いている。8歳くらいの男の子が「そんなの嘘っぱちだよ! 偽物の人魚だ!」と叫ぶ)

セコイアはその男の子に微笑んで、
「嘘っぱちの人魚か……。どうして嘘っぱちだと思うの?」

男の子は
「人魚なんか存在しない!」

セコイアは
「例えばね、私はとっても強く人魚はこの世界のどこかに存在すると信じているの。地球の総面積の3分の2を占める海、地球の表面の約71パーセントを占める海洋は10〜15%しか解明されていないの。天候とか地球の温度だけじゃなくて、最終的には君や私、ここにいるすべて、虫も動物もその花も人間も、君が食べているすべての全生命体を生かしてくれている海だけど、正確な地図が作られているのはその10パーセントに過ぎないの。

 その海も深海、それは植物プランクトンが光合成できる限界とされている水深200メートルより深い海は、海洋の約95%を占めているのね。

 深海でも6,000メートルより深い溝のようなところは海溝というのだけど、世界で最も深いマリアナ海溝の深部は、チャレンジャー海淵といって水深は1万メートル以上ともいわれている。世界最高峰の山はエベレストで、約8,850mだけど、世界最深部はマリアナ海溝のチャレンジャー海淵で、海面下約10,920mに達するんだよ。

 人魚なんていない、嘘っぱちだって、人間がいうのは、なんだか偉そうな気がしない?」

 男の子は素直に頷く。

 「現に、私は人魚になれた。それでね、ここからが一番大事な話、そして一番私が伝えたいお話。それはね、私はずっと人魚になりたいと子供のことから思っていたけど、大人は真剣には取り合ってくれなかったし、周りの友達はバカにしてイジめてきた。

 でもみんなにわかって欲しいのは夢を信じる力は、夢を叶える力なの。言い続ければきっと叶う。私は負けなかった。人魚はいると信じ続けたし、そのための努力をした。

 そうしたら私は、人魚になることでお金を稼げるようになって、ビジネスマンとしても成功した。人魚として生きていくことで、このファームも運営できるようになった。ただ人魚になって自己満足で終わるのではなくて、自分の糧として、自分のビジネスとして人魚になることで食べていけるようになったの。

 だからもしあなたが今、夢があって、それが叶いそうにないと、ちょっと思っているのだとしたら、自分を信じて。自分を信じてあげられるのは、自分だけ、誰にも頼ってはダメ。自分を信じる力は自分だけのものだから、誰かに期待したり、誰かに頼ったり、誰かのせいにしてはダメ。そうしていれば、夢はきっと叶うから」

 そういうと、セコイアは周りも見渡します。彼女の周りにはすでに30人以上の子供たちが周りを取り囲んで、真剣に聞いています。人魚なんて嘘っぱちだと言っていた男の子も、セコイアの尾鰭を触って「これ、本物だよ!」と言っています。

 「誰か私に続いて、自分の夢について何か言いたいことはある?」
 
 そう聞くと1人の女の子が手を挙げたので、セコイアはマイクを渡します。

 その女の子は言います。

「私は将来シンガーになりたい。みんなはバカにするけど、下手だと言われても、諦めない。私は自分を信じる。私は強い。私は強いと信じ続ける。自分は強いと思うことでもっと強くなれるし、自分の夢を諦めない強さが自分にあることが、とても幸せ」

 後で聞くと9歳のこの女の子が、ここまでの強い信念を語れるのは、この素晴らしい環境もあるのでしょう。人生でなにが本当に大切かという、一番シンプルかつ大事なことを教わりました。大いなる刺激を受けて、周囲の人々の顔も晴れ晴れとし、いつまでも拍手が止みませんでした。

 そして、親も子も、老若男女、ここにいるすべての人々が、自分には有り余る可能性がある、揺るぎない自分の夢を見捨てない、というあたたかい雰囲気に満ち溢れていました。

 ちなみに退場の際も、きちんと抱えられて退場する人魚のセコイア。

退場する人魚

 このように秀逸なトークセッションや、ライブミュージック、英語ではタグと呼ばれる鬼ごっこを3〜5歳の部、5〜12歳の部に分けて行われたり、飛び入り参加OKのオープンマイク(音楽の演奏や歌唱、詩の朗読、寸劇、お笑いのネタ披露、手品、紙芝居などのパフォーマンスを行える)などなど盛りだくさんの2日間でした。

 たった2日間でしたが、むしろ我々親世代に深い学びとなったサマーキャンプ。来年も同じ時期に開催されるそうなので、ハワイ旅行を6月に予定されている方は是非足を伸ばしてみてくださいね!

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