日本政府のSDGsの取り組みは？

前回「いまさら聞けない！？SDGs　基本編」では、SDGsの基礎情報を紹介させていただきましたが、今回のコラムでは、日本政府によるSDGsの取り組みについてご紹介します。

日本政府によるSDGsの取り組みは、以下のとおり2016年に「SDGs推進本部」設置以降、毎年「アクションプラン」を会合にて更新しています。

SDGs実施指針、SDGsアクションプランって何？
◼ SDGs実施指針とは、SDGs達成に向けた中長期的な国家戦略のこと
◼ SDGsアクションプランとは、総理大臣が本部長、官房長官・外務大臣が副本部長で構成されたSDGs推進本部がとりまとめ、SDGs実施指針で掲げた8つの優先課題に対して推進される具体的な施策

2016年

• 5月：総理大臣を本部長、官房長官、外務大臣を副本部長とし、全閣僚を構成員とする「SDGs推進本部」設置
• 12月：SDGs推進本部第2回会合にて、今後の日本の取組の指針となる「SDGs実施指針」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/000252818.pdf) を決定

2017年

• 7月：第１回自発的国家レビュー実施
• 12月：「SDGsアクションプラン2018」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/dai4/siryou1.pdf) の公表

2018年

• 6月：SDGs推進本部第5回会合にて、「拡大版SDGsアクションプラン2018」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000403219.pdf) を策定
• 12月：SDGs推進本部第6回会合にて「SDGsアクションプラン2019」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/dai6/siryou1.pdf) 決定

2019年

• 「SDGs実施指針」の第1回フォローアップ
• 6月：SDGs推進本部第7回会合にて「拡大版SDGsアクションプラン2019」（https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/dai7/siryou1.pdf）　決定
• 12月：SDGs実施指針改定版「SDGsアクションプラン2020」（https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/dai8/siryou2.pdf） 決定

2020年

• 12月：第9回推進本部会合で、2021年のSDGs推進のための具体的施策をとりまとめた「SDGsアクションプラン2021」（https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_Action_Plan_2021.pdf）　を決定

1.あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2.健康・長寿の達成
3.成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4.持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5. 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7. 平和と安全・安心社会の実現
8. SDGs実施推進の体制と手段

SDGsアクションプランでは、以下の3つの方向性を中核としてSDGs達成を目指しています。

1. ビジネスとイノベーション ～SDGsと連動する「Society 5.0」の推進～
2. SDGsを原動力とした地方創生、強靭かつ環境にやさしい魅力的なまちづくり
3. SDGsの担い手としての次世代・女性のエンパワーメント

その後、SDGsアクションプラン2021では、このSDGsモデルの中核・3本柱に、4つの重点事項が加わりました。加わった理由としては、新型コロナウイルスの影響によって、暮らしや働き方が激変したことがきっかけとなり、SDGsアクションプランにおいても「感染症対策」が盛り込まれました！

1.感染症対策と次なる危機への備え
2.よりより復興に向けたビジネスとイノベーションを通じた成長戦略
3.SDGsを原動力とした地方創生、経済と環境の好循環の創出
4.一人ひとりの可能性の発揮と絆の強化を通じた行動の加速

日本のSDGsの達成度を見てみましょう。
上記の目標アイコンの色で達成度合いが分けられています。

緑：目標達成　
黄色：課題が残っている　
オレンジ：重要な課題が残っている　
赤：主要な課題が残っている

日本で1番推進できているSDGsの目標は?

すでに日本で達成している(推進できている)目標は、目標4「質の高い教育をみんなに」と目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標16「平和と公正をすべての人に」です。

SDGsの17つの目標で日本が特に課題としている目標は？
日本では目標5「ジェンダー平等を実現しよう」が特に課題とされています。世界ジェンダー・ギャップ報告書によると、日本はジェンダー・ギャップ指数は153ヶ国中121位でした。ちなみに、G7の中ではダントツ最下位です。男女の賃金格差や女性議員や女性取締役の少なさなどが課題とされています。

参照：Sustainable Development Report 2020

日本は、世界の中で、第17位です。

参照：Sustainable Development Report 2020