プラスチックごみを削減するための取り組み

2022.01.21

ハワイが取り組むプラスチックごみ削減のための活動

私たちが使用するプラスチック製品が、海に流れ込み、時間をかけて粉砕され、マイクロプラスチックとなり、海洋生物にも大きな影響を与えています。国連が定めるDGsの目標14においても「海の豊かさを守ろう」が掲げられています。
ハワイ州では、これらの目標達成のためにも、プラスチックごみ削減のため様々な取り組みを行っています。

海に流れ込むプラスチックごみ

ハワイ州ハワイ島には、世界のゴミが大量に漂着する、カミロポイントがあります。ここは、北太平洋の4大海流(北太平洋海流、カリフォルニア海流、北赤道海流、黒潮)によって、時計回りの環流が作られ、漂流物は、北太平洋を旋回しています。

その渦の中心である海域は、太平洋ゴミベルトと呼ばれ、ハワイもこの海域に含まれています。この太平洋ゴミベルト地帯に位置するカミロポイントは、この環流によって、プラスチックの残骸が大量に漂着する場所です。これらのプラスチックは海洋生物への影響が懸念されています。

カミロポイントでの清掃活動では、漁業関係のゴミが大半を占め、カキの養殖用のパイプ、ロープ、ペットボトルのキャップなど多数のプラスチックゴミを拾いました。ゴミの中には、石巻漁港や魚市場の表記の漁業用のカゴなどもあり、東日本大震災による日本からの漂流物もあるのです。

ゼロ・ウェイストへの取り組み

ゼロ・ウェイスト(Zero Waste)とは、Waste=「無駄」や「ゴミ」を、Zero=「ゼロ」にしていくという取り組みです。ハワイでもこのゼロウェイストへの取り組みが、2020年に、ゴミを出さない生活を目指したハワイ初のゼロ・ウェイストショップがオープンするなど、環境保全への意識や取り組みが広がっています。

オアフ島カイルアにオープンしたハワイ初のゼロウェイストショップ「プロテア」は、プラスチックごみをなくすために、シャンプーやコンディショナー、ボディー石鹸、日焼け止めなどボディーケア商品や、洗濯用洗剤やキッチン用洗剤などを、持参したボトルに量り売りで販売しています。

オアフ島でのプラスチック製品の使用規制

オアフ島では、2021年4月1日(木)から、プラスチックごみ削減のため、レストランなど含む食品販売業者において、プラスチック製品の使用に関する条例が施行されました。

それによって、食品販売業者は、テイクアウト時などに、石油系プラスチック製の使い捨て容器やビニール袋を使用して、提供することが禁止となりました。
そのため、プラスチック製品である食器類(容器、ナイフ、フォーク、スプーンなど)、ストロー全ての使用が禁止されています。また発泡スチロール製のコーヒーカップや蓋つき容器の使用および提供も禁止となりました。

これまで&今後のプラスチック製品使用に関する条例の経緯

2022年1月から新たに施行される規定
• 食品販売業者は、発泡スチロールが含まれるすべての商品の販売・提供を禁止とする
• 生肉や未調理の農産物などに使用されるプラスチック製の使い捨て容器使用を完全廃止とする

これまでの経緯
2021年4月1日:レストランなど含む食品販売業者、プラスチック製品である食器類(容器、ナイフ、フォーク、スプーンなど)、ストローの使用禁止

2020年1月1日:オアフ島のスーパーやコンビニなどでは、ビニール製レジ袋の配布・販売が禁止となる

2019年7月1日:ハワイ島で発泡スチロール素材の容器は禁止となる。発泡スチロールに代わる再生可能な素材の容器の使用が義務づけられる

2019年12月4日:ホノルル市議会において米国で最も厳格な使い捨てプラスチック禁止法のひとつであるビル40(40号法案)が可決される。

2018年12月31日:マウイ郡で発泡スチロール素材の容器は禁止となる。発泡スチロールに代わる再生可能な素材の容器の使用が義務づけられる

2015年7月1日:オアフ島のスーパーやコンビニなどで配布していたビニール製レジ袋が有料となる

2014年1月17日:ハワイ島では、一部の使用目的に使われる場合を除きビニール製レジ袋は使用禁止となる

2013年1月17日:ハワイ島のスーパーやコンビニなどで配布していたビニール製レジ袋が有料となる

2011年1月11日:マウイ島とカウアイ島のビニール製レジ袋の使用禁止となる

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