ストーリーオブハワイ~タトゥーで生まれ変わるーケオネ・ヌネズ~

2019.09.06

午前2時、オアフ島ワイアナエ海岸。外界と霊界が混じり合う時間。波打ち際のケオネ・ヌネスが、タトゥーの神カヘキリの加護のもと道具を目覚めさせる。祈りの言葉を唱えながら、タトゥーの道具を海水に浸し、道具に今日行う神聖な仕事のことを知らせる。

ヌネスは自身を刺青師というより伝統文化の実践者とみなす。彼は90年代にサモアのタトゥー・マスター、スア・スルアペ・パウロに学び、ハワイに伝統タトゥーを蘇らせた。それは機械を使わない芸術。クジラの骨と木と繊維でできた伝統的な手作りの道具だけを使い、自然の墨を肌にコツコツたたき入れていく。

ワイアナエにあるヌネスの家の裏、彼は次の作業の準備をする。彼が作るデザインには、その人の家系の系譜とアウマクア(家系の守り神)、そしてクレアナ(使命・命題)が編み込まれる。ヌネスが祈りの言葉を唱える。そうすることで墨と道具が馴染み合いマナ(霊力)が宿る。それは、時の流れとともに失われかけた芸術を生み出す特別な儀式の光景だ。

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