ストーリーオブハワイ~森の番人ーカウイ・カナカオレ~

2019.09.05

黒い岩肌が切り立つ海岸に、波が打ちつけ潮の霧が風に舞う。クムフラ(フラの師匠)のカウイ・カナカオレと3人の弟子が、森に入る許しを請うオリ(詠唱)を唱え返事を待つ。そよ風が森の枝葉の天蓋を通り抜け、立ち込める草いきれを運び出し、森は彼女たちに応える。ハラ(タコノキ)の林を通り抜け、藪の中を葉を摘み歩く。集めるのはラウアエ、幾世代にも渡りフラダンサーがレイの素材として依存してきた植物だ。

レイは踊るフラダンサーを森の一部として抱擁する。丁寧に身につけられた衣装、彼女たちの声の振動、楽器のリズム、動きのパターン、メレ(歌)のストーリー、これらすべてが一つになって環境を模写する。彼女たちは踊ることで、フラの守護神ラカ、森を生かす自然界の流れとつながる。植物を集め、踊り、再び地に返す、一つ一つの工程が深い畏敬の念に溢れているのはそのためなのだ。

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