ワイピオ・ヴァレー

2013.04.23

ハワイ島ならではの場所といえば、キラウエア火山やマウナケアが頭に浮かびますが、この島のことを少しでも知った人たちにとって、一度は行ってみたい場所としてよく名前があがるのがワイピオ・ヴァレーです。

ハワイ島はほぼ海岸線に沿って道路が走っていて、ぐるりと島巡りができるのですが、ほんの2カ所だけ、海沿いに車道の作られていない場所があります。ひとつは火山国立公園の敷地にあたるエリア。そしてもうひとつは、島の北部、ノース・コハラ半島東側、約20キロの区域です。ここには七つもの険しい渓谷と深い森が行く手をさえぎっているのです。

この渓谷のうち、一番南にあるのがワイピオ・ヴァレー。400メートルの絶壁に守られたこの谷の底は、清らかな水と肥沃な土壌に恵まれ、かつては数千人ものハワイアンが暮らすハワイでも最大規模のコミュニティでした。主食であるタロ芋がいたるところでつくられ、ココナッツやバナナなどのフルーツもたわわに実り、飢饉の時ですらこの谷に暮らす人は食べるに困らなかったといいます。そうして五十世代を超えるハワイアンが代々暮らして来たという谷だけに、ここには今も特別なマナ=スピリットが息づいていると地元の人たちは信じています(なんと海に通じる黒砂海岸は、黄泉の国へ通じる入り口があるのだとか)。そしてなにより、ワイピオ・ヴァレーは昔のハワイを彷彿させるような風景が残る、数少ない場所でもあります。

ワイピオ・ヴァレーは七つのうち、唯一車で谷底まで行ける渓谷です。とはいえ四輪駆動車で狭くて急な道を行かねばならず、慣れていない人にはナカナカ手強い。運転に自信のない場合は、シャトル・ツアーや、地元のガイドが案内してくれるツアーに参加するとより楽しめるでしょう。また谷底は奥にいくと道路ですらほとんど私有地なので、勝手に歩き回るのはあまりおすすめできず、です。その意味でも、地元の事情に精通しているガイドさんと行動をともにするのはいいアイデアかもしれませんね。

ワイピオ・ヴァレー・シャトル
http://www.waipiovalleyshuttle.com/jp/

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