お相撲の観戦や伝統芸能の舞台を鑑賞するとき、日本の昔から伝わる生活習慣のなかに、「東西」や「日の出、日の入り」が大切にされていることを感じることが多いかと思います。フラを学びはじめて数年したころ、古典のフラ、フラ・カヒコの練習中、ふとその共通点に気がつき、踊りにさらに身が入るようになったのを覚えています。フラ・カヒコでは、正式な形で踊るときに、踊りに入る前にカイと呼ばれる始まりの部分、曲を踊り終えたあとにホイという終わりの部分があり、カイとホイの部分の詞の内容は、それぞれ日の出と日の入りを詠っているのです。
事の始まりと終わりを大切にする日本とハワイ、大きさは違えど、島国の文化だからの共通点かもしれません。マウイ島では、島の東はハナで日が昇り、西のラハイナに沈むことを、島で育ち、暮らす人々の皆が体で知っています。ハナとラハイナは、私をフラの踊り手に育ててくれたクムフラの故ケアラ・クコナとそのフラ・ハーラウ(フラを学ぶ場所・集まり)が関係した場所でもあるので、私はハナとラハイナに関してはたくさんの経験をさせてもらいました。これから、皆さんにそれを事ある度にお伝えできたらと思っています。
ラハイナのサンセット、ラハイナのどこで見ても感慨深いのですが、特別な日には必ずカメハメハ・イキ・パークのビーチで見ることにしています。
古都ラハイナ、マウイ島の歴代の王に愛されたラハイナという地、カメハメハ王が王国の都に選んだ地。王国の都となったときに王族の居住地であったモクウラ、カメハメハ王が敬愛した妻である、当時最も聖なる存在とされたマウイ島のケオープーオラニ女王の眠る池モクヒニアは、現在はカメハメハ・イキ・パークとなったエリアの道を挟んで山側になります。古の時代から見つめ続けられてきたこのサンセットは、私の特別な日を言葉なしでしっかり締めてくれるのです。
2014年、平成26年が終わる今、マウイ島から古都ラハイナのモクウラからのサンセットを、感謝の気持ちをこめて皆様へ!